アジーナス、Nature Medicine掲載の多施設共同第2相UNICORN試験論文を発表、切除可能な結腸がんに対する術前BOT+BALで深い奏効を実証
アジーナス、Nature Medicine掲載の多施設共同第2相UNICORN試験論文を発表、切除可能な結腸がんに対する術前BOT+BALで深い奏効を実証
- pMMR/MSS結腸がんでは、BOTを1回、BALを2回投与するBOT+BALによる術前療法後の病理学的奏効率が全体で71%、病理学的著効率が36%(病理学的完全奏効率29%を含む)となり、試験の主要評価項目を達成
- BOT+BAL投与患者ではがんの再発なし。追跡期間中央値はMSS結腸がんで19.2か月、MSI-H結腸がんで16.7か月、両併用群の12か月無イベント生存率は100%
- 独立して実施された多施設共同UNICORN試験の結果が、NEST試験で得られた査読済みの術前療法エビデンスをさらに強化。これらのエビデンスは、MSS/pMMR結腸がん患者の根治を目的としてアジーナスが計画する第3相ROBBIN試験を支持
マサチューセッツ州レキシントン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- アジーナス(Agenus Inc.)(Nasdaq:AGEN)は、免疫腫瘍学のイノベーションをリードする企業で、切除可能な局所進行結腸がん患者を対象に、アジーナスの多機能性Fc強化型抗CTLA-4抗体ボテンシリマブ(BOT)を単独または同社の抗PD-1抗体バルスチリマブ(BAL)との併用で短期術前(ネオアジュバント)投与する研究者主導・多施設共同第2相UNICORN試験の結果が、査読付き論文として掲載されたと発表しました。論文「切除可能な局所進行pMMRまたはdMMR結腸がん患者に対するバルスチリマブ併用または非併用の術前ボテンシリマブ:GONOによるUNICORN試験」はNature Medicineに掲載され、DOI 10.1038/s41591-026-04710-1で閲覧できます。
UNICORN試験には56人が登録され、各14人からなる4つの非無作為化コホートで、ミスマッチ修復機能正常/マイクロサテライト安定性(pMMR/MSS)およびミスマッチ修復機能欠損/高頻度マイクロサテライト不安定性(dMMR/MSI-H)の結腸がんを対象に、BOT単独またはBOT+BALを評価しました。本試験では、病理学的奏効、無イベント生存期間、循環腫瘍DNA(ctDNA)、ならびに治療前後の組織検体における生物学的変化を評価しました。
UNICORN試験の臨床結果
BOT+BALを投与したpMMR/MSS結腸がん患者14人のうち、36%が病理学的著効(MPR)を達成しました。MPRは、手術時の生存腫瘍の残存割合が10%以下であることと定義されます。また、29%が病理学的完全奏効(pCR)を達成し、原発腫瘍にもリンパ節にも生存腫瘍が残存していませんでした。全体では71%に病理学的奏効が認められ、これは腫瘍が少なくとも50%縮小した場合と定義されます。
過去の参考データとして、pMMR結腸がんを対象とした既報研究において、第1世代CTLA-4/PD-1併用免疫療法のMPR率は約20%、術前化学療法のMPR率は8%でしたi,ii。
別のpMMR/MSS BOT単剤療法コホートでは、43%に部分的な腫瘍退縮が認められましたが、MPRまたはpCRを達成した患者はいませんでした。この結果は、BOTが一部のpMMR腫瘍で抗腫瘍活性を誘導し得ることを示唆しています。一方、PD-1阻害抗体であるBALを追加した併用療法では、病理学的著効および病理学的完全奏効という、より深い奏効が認められました。
dMMR/MSI-H疾患では、BOT+BAL治療コホートの14人全員(100%)がMPRを達成し、このうち13人(93%)がpCRを達成しました。BOT単独では、それぞれ36%と29%でした。
BOT+BALによる奏効は持続していました。2026年2月9日のデータ・カットオフ時点で、BOT+BAL投与患者にがんの再発はなく、追跡期間中央値はpMMR/MSS疾患で19.2か月、dMMR/MSI-H疾患で16.7か月でした。両併用群の12か月無イベント生存率は100%でした。
患者の98%で予定された手術時期が維持され、56人全員が外科的切除術を受けました。1人ではGrade 3の甲状腺機能亢進症に関連して手術が10日間延期されました。Grade 3または4の免疫関連有害事象は患者の2%に発生しました。
トランスレーショナル研究の所見
- ctDNA消失は奏効と連動:評価可能だったpMMR/MSS患者のうちMPRを達成した5人全員で、手術前にctDNAが消失しました。データ・カットオフ時点で、ctDNAが消失した患者にがんの再発は認められませんでした。
- 生物学的所見は、Fc機能を強化したBOTの設計と整合:治療前と手術時に採取したペアの腫瘍検体の解析により、奏効に関連する免疫学的変化が特定されました。これらの変化には、免疫抑制性の制御性T細胞シグネチャーの減少や免疫細胞浸潤の増加が含まれ、Fc機能を強化したBOTの作用機序および腫瘍免疫環境を再構築する能力と整合していました。
UNICORN論文は、独立して実施され、BOT+BALによる術前療法を評価した第2相NEST試験の査読付き論文が最近発表されたのに続くものです。NESTとUNICORNはいずれも査読済みとなり、両試験は、単施設と多施設という異なる実施環境で、深い病理学的奏効、ctDNA消失、手術実施可能性の維持という一貫した結果を示し、長期追跡データも蓄積しつつあり、相補的な臨床エビデンスを提供しています。試験デザインは異なりますが、独立して実施された両試験で結果が一貫していることは、結腸がんのより早期の段階でBOT+BALを評価する臨床的基盤を強化します。
これは、早期大腸がんの約85%を占め、従来の免疫療法による恩恵がこれまで限られてきたMSS結腸がんで特に重要ですiii,iv。根治目的の治療では、原発腫瘍と周囲の免疫環境が保たれているうちに術前治療を行うことで免疫系を活性化する機会が生まれます。その目的は、残存病変を除去して再発を防ぎ、最終的により多くの患者の治癒につなげることです。
アジーナスのチーフ・メディカル・オフィサーであるスティーブン・オデイ医学博士は次のように述べました。「UNICORNは、従来の免疫療法にこれまで抵抗性を示してきたMSS結腸がんにおいて、BOT+BALが深い奏効をもたらし得ることを示す、説得力のある独立したエビデンスを提供しています。現時点まで再発が認められていないことから、これらの結果は、より早期に治療することの有望性をさらに裏付けています。NESTと合わせ、これらの結果は、計画中の第3相ROBBIN試験と、根治目的の治療におけるMSS結腸がんの治療のあり方を変えるという私たちの目標に向けた強固な基盤となります。」
アジーナスは、これまで治療を受けていない高リスクのステージIIまたはステージIIIのMSS/pMMR結腸がん患者を対象に、術前BOT+BAL後に標準治療を行う群と標準治療単独群を比較評価する、計画中のグローバル無作為化第3相ROBBIN試験を推進しています。無イベント生存期間を主要評価項目とする予定です。
筆頭著者で、イタリア・ミラノのFondazione IRCCS Istituto Nazionale dei Tumori腫瘍内科フェローを務めるフィリッポ・ゲラルディ氏(医学博士)は次のように述べました。「UNICORNは、腫瘍が治療に反応したかどうかだけでなく、手術前の非常に短い期間に生物学的に何が変化しているのかを調べる、まれな機会を与えてくれました。深い病理学的奏効、循環腫瘍DNAの消失、腫瘍免疫環境内の変化が相互に整合していたことは、治療活性を示す複数のシグナルとなっています。免疫療法の効果がこれまで限られてきたMSS結腸がんにおいて、これらの結果は、疾患経過のより早い段階で治療を導入した場合に何が可能になり得るかについて、重要な新たな知見をもたらします。」
シニア著者で試験責任医師を務め、Fondazione IRCCS Istituto Nazionale dei Tumoriの消化器腫瘍内科ユニット長であるフィリッポ・ピエトラントニオ氏(医学博士)(イタリア・ミラノ)は次のように述べました。「長年にわたり、MSS結腸がんは免疫療法に抵抗性があると広く考えられてきました。UNICORN試験は、根治目的の治療においてその前提に疑問を投げかけています。治療をより早期に行う目的は、単に手術前に腫瘍を縮小することではありません。疾患の再発を防ぎ、最終的に治癒に至る患者数を増やすことです。短期間の治療だけで深い奏効が得られ、患者が予定されていた手術に進むことができ、併用群で現時点まで再発が認められていないことは、その目標をより大規模な無作為化試験で検証する強力な根拠となります。」
UNICORN試験について
UNICORN(NCT05845450)は、Fondazione GONOがスポンサーを務める、現在進行中の多施設共同・非無作為化・非盲検第2相ウィンドウ・オブ・オポチュニティ型プラットフォーム試験です。本試験では、分子学的特徴に基づき選択された切除可能な大腸がん患者を対象に、短期の術前治療を評価しています。
解析はNature Medicineに掲載されたもので、コホート4~7を評価しました。対象は、根治目的手術前にBOT単独またはBOT+BALを投与されたpMMR/MSSまたはdMMR/MSI-H結腸がん患者56人です。BOT単剤療法群には1日目にボテンシリマブ1 mg/kgを投与しました。BOT+BAL群には1日目にボテンシリマブ1 mg/kg、1日目と15日目にバルスチリマブ3 mg/kgを投与しました。手術は35日目±5日に予定されました。主要評価項目は中央判定による病理学的著効で、残存生存腫瘍10%以下と定義されました。副次解析および探索的解析には、安全性、生活の質、ctDNAの経時的変化、空間トランスクリプトミクス、末梢免疫細胞動態、ゲノム相関、マイクロバイオーム解析が含まれました。本試験はGONOおよびその他の研究資金源から支援を受け、アジーナスがBOTとBALを提供しました。
アジーナスについて
アジーナスは、免疫学的治療薬の包括的なパイプラインを有し、がんを標的とする免疫腫瘍学分野のリーディングカンパニーです。同社は1994年に設立され、抗体治療薬、養子細胞療法(MiNK Therapeuticsを通じて)およびアジュバントから成る幅広い治療手段を活用した併用アプローチにより、がん免疫療法の恩恵を受ける患者集団の拡大を使命としています。アジーナスは、商業規模および臨床用のcGMP製造施設、研究・創薬、ならびにグローバルな臨床オペレーション基盤にわたる、強固なエンドツーエンドの開発能力を有しています。同社は、米国マサチューセッツ州レキシントンに本社を構えています。詳細については、 www.agenusbio.com または@agenus_bioをご覧ください。投資家にとって重要となり得る情報は、当社のウェブサイトおよびソーシャルメディアチャンネルに随時掲載されます。
ボテンシリマブ(BOT)について
ボテンシリマブ(BOT)は、自然免疫と獲得免疫の両方における抗腫瘍免疫応答を増強するように設計された、ヒト多機能性Fc強化型抗CTLA-4抗体です。その革新的設計は、作用機序を活用することで、標準治療への反応が乏しい、あるいは従来のPD-1/CTLA-4療法や治験薬に抵抗性を示す「コールド腫瘍」にも免疫療法の効果を拡大します。BOTは、T細胞のプライミングと活性化、腫瘍内制御性T細胞の減少、骨髄系細胞の活性化、そして持続的な記憶免疫応答の誘導により、幅広い種類の腫瘍において免疫応答を増強します。
BOT+バルスチリマブ(BAL)は、9種類を超える腫瘍タイプで1,500人を超える患者を対象に検討されており、後期治療ラインの難治性疾患から早期がんの術前治療まで幅広い治療状況を対象としています。この併用療法は、マイクロサテライト安定性(MSS)疾患の患者や、免疫学的に「コールド」または既存の免疫療法に抵抗性と考えられる腫瘍を有する患者を含む、より多くの患者に免疫療法の恩恵を広げることを目的に開発されています。
ボテンシリマブの臨床試験に関する詳細は、 www.clinicaltrials.gov をご覧ください。
バルスチリマブ(BAL)について
バルスチリマブは、新規性のある完全ヒト型モノクローナル免疫グロブリンG4(IgG4)であり、PD-1(プログラム細胞死タンパク質1)がそのリガンドであるPD-L1およびPD-L2と結合するのを阻害するよう設計されています。これまでに900人以上の患者で評価されており、複数の腫瘍タイプにおいて臨床的有効性と良好な忍容性プロファイルが示されています。
将来予想に関する記述
本プレスリリースには、米国連邦証券法のセーフハーバー条項に基づく将来予想に関する記述が含まれています。これには、当社のボテンシリマブおよびバルスチリマブのプログラム、想定される規制上のスケジュールおよび申請に関する記述、ならびに「可能性がある」「考えている」「見込む」「予想する」「期待する」「意図する」「計画する」「予測する」「推定する」「予定である」「確立する」「可能性」「優位性」「最高水準」などの語句および類似表現を含むその他の記述が含まれます。これらの語句および類似表現は、将来予想に関する記述を識別することを意図したものです。これらの将来予想に関する記述には、実際の結果が大きく異なる原因となる可能性のあるリスクおよび不確実性が伴います。これらのリスクおよび不確実性には、2025年版の最新の年次報告書(Form 10-K)の「リスク要因」セクション、およびその後に米国証券取引委員会(SEC)に提出された四半期報告書(Form 10-Q)に記載された要因などが含まれます。アジーナスは、投資家に対し、本プレスリリースに含まれる将来予想に関する記述に過度に依拠しないよう注意を促します。これらの記述は、本プレスリリース発表日時点のものにすぎず、アジーナスは、法令により義務付けられる場合を除き、これらの記述を更新または修正する義務を負いません。すべての将来予想に関する記述は、本注意事項によりその全体にわたって明示的に制限されます。
参考文献
i. Tan PB, Verschoor YL, Van Den Berg JG, et al. Neoadjuvant immunotherapy in mismatch-repair-proficient colon cancers.(ミスマッチ修復機能正常結腸がんに対する術前免疫療法) Nature.2025年10月20日オンライン公開。doi:10.1038/s41586-025-09679-4.
ii. Morton D, Seymour M, Magill L, et al. Preoperative Chemotherapy for Operable Colon Cancer: Mature Results of an International Randomized Controlled Trial.(手術可能な結腸がんに対する術前化学療法:国際無作為化比較試験の成熟データ) J Clin Oncol. 2023;41(8):1541-1552. doi:10.1200/JCO.22.00046.
iii. Buchler T. Front Oncol. 2022;12:888181.
iv. Guven DC, et al. Oncologist. 2024;29(5):e580-e600.
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