ASH 2025で発表されたソンロトクラックスのデータ、B細胞悪性腫瘍全体での基盤的治療薬となる可能性を確認
ASH 2025で発表されたソンロトクラックスのデータ、B細胞悪性腫瘍全体での基盤的治療薬となる可能性を確認
新規BCL2阻害薬ソンロトクラックスの単剤療法が、R/R MCLおよびR/R CLLで深く持続的な臨床奏効を示す
ソンロトクラックスとブルキンザの併用療法が、ハイリスク因子の有無にかかわらず未治療CLLで迅速なMRD陰性化を示す
カリフォルニア州サンカルロス--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- グローバルなオンコロジー企業であるBeOne Medicines Ltd.(Nasdaq: ONC、HKEX: 06160、SSE: 688235)は、次世代の治験中BCL2阻害薬であるソンロトクラックスについて、B細胞悪性腫瘍全体にわたり単剤療法および併用療法のいずれにおいても臨床的に意義のある有益性を示した新たなデータを発表しました。これらのデータは、フロリダ州オーランドで開催された第67回米国血液学会(ASH)年次総会・展示会で発表されました。今回の5件の発表では、前治療歴の多い再発/難治性(R/R)マントル細胞リンパ腫(MCL)患者における持続的な奏効に加え、未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)患者においてソンロトクラックスをベースとする併用療法により、深く迅速かつ持続的な検出不能微小残存病変(uMRD)の達成率が示されており、本剤がB細胞悪性腫瘍における基盤的治療薬となる可能性を浮き彫りにしています。
「今回、ASH 2025で発表しているデータは、次世代BCL2阻害薬としてのソンロトクラックスに対して医師が期待できる水準を再定義するものです」と、BeOneの血液領域チーフ・メディカル・オフィサー(CMO)であるアミット・アガルワル医学博士は述べています。「私たちのデータは、ソンロトクラックスが、他剤が成果を上げられなかった領域で成功していることを示しており、R/R CLLおよびMCLのいずれにおいても単剤療法で深く持続的な奏効を達成するとともに、未治療CLLに対する併用療法では際立って速い反応動態を示しました。これらの結果により、ソンロトクラックスはB細胞悪性腫瘍における基盤的治療薬となり、世界中の患者さんの転帰を変革し得ると私たちは考えています。」
ソンロトクラックスは、全奏効率(ORR)52.4%を示したデータに基づき、米国で再発/難治性マントル細胞リンパ腫(R/R MCL)に適応を有する初のBCL2阻害薬となる可能性あり( 口頭発表: 663 、12月7日米国東部標準時午後5時~午後5時15分)
本第1/2相国際多施設共同、単群、非盲検試験(NCT05471843)では、抗CD20抗体療法およびBTK阻害薬による治療歴を有し、ソンロトクラックス320 mgの投与を受けたR/R MCL患者(n=103)において、IRC評価によるORRは52.4%(95% CI、42.4〜62.4)であり、完全奏効(CR)率は15.5%(95% CI、9.1〜24.0)でした。注目すべき点として、MCLの主要な予後因子であるTP53変異を有する患者を含む高リスク疾患サブタイプにおいても、IRC評価によるORRは一貫しており、この患者群でのORRは59.1%(95% CI、36.3〜79.3)でした。
追跡期間中央値14.2か月(範囲:0.3〜24.9か月)の時点で、IRC評価による奏効期間中央値(DOR)は15.8か月(95% CI、7.4〜NE)であり、データはまだ十分に成熟していない段階です。奏効までの時間中央値(TTR)は1.9か月(範囲:1.6〜6.5か月)、無増悪生存期間中央値(PFS)は6.5か月(95% CI、4.0〜10.4)でした。
ソンロトクラックス単剤療法の忍容性は概ね良好であり、有害事象は管理可能でした。患者の10%以上で認められたグレード3以上の治療中発現有害事象(TEAE)は、好中球減少症(19.1%)、感染症(16.5%)、肺炎(10.4%)でした。
これらのデータは、迅速承認の可能性に基づき、米国食品医薬品局(FDA)による優先審査の対象となっています。
「BTK阻害薬治療後の再発または難治性マントル細胞リンパ腫において深く持続的な奏効を得ることは、長年にわたる課題でした」と、本試験の発表責任者であり、テキサス大学MDアンダーソンがんセンターリンパ腫・骨髄腫科教授のマイケル・ワン医学博士は述べています。「今回の解析で、ソンロトクラックス単剤療法は、高リスク疾患を有する患者を含む前治療歴の多い患者において、臨床的に意義のある持続的な奏効を示しました。今回の知見は非常に心強いものであり、この次世代BCL2阻害薬が、治療選択肢の限られた患者さんの転帰改善において基盤的な役割を果たし得ることを示唆しています。」
ソンロトクラックス併用療法は、比類のないuMRD率と既存治療を上回る反応動態を伴う迅速な奏効を示す
BGB-11417-101(NCT04277637)は、B細胞悪性腫瘍患者を対象とした進行中の第1/1b相用量漸増/用量拡大試験です。ASHで発表された結果は、未治療(TN)のCLL/SLL患者におけるソンロトクラックス併用療法のデータを示しています。主な結果は以下のとおりです。
-
ソンロトクラックスとザヌブルチニブの併用( ポスター発表: 3891 )
- 有効性評価対象患者135例において、ORRは100%であり、320 mgコホートでは55%の患者で完全奏効(CR)/血球数不完全回復を伴う完全奏効(CRi)が認められました。奏効までの時間中央値(TTR)は2.6か月(範囲:1.5~10.8か月)でした。
-
併用療法48週時点で、320 mgコホートのuMRD4率は91%であり、その後もuMRD率は時間とともに上昇を続け、96週時点では98%の患者がuMRD4を達成していました。
- 併用療法開始からuMRD4到達までの時間中央値は4.5か月でした。
- 追跡期間中央値30.9か月の時点で、任意で治療を中止した患者40%(34例)を含め、320 mgコホートでは進行イベントは認められていませんでした。
- この併用療法の忍容性は概ね良好であり、治療中発現有害事象(TEAE)に起因する死亡例や、臨床的または検査所見上の腫瘍崩壊症候群(TLS)は認められませんでした。
-
ソンロトクラックスとオビヌツズマブの併用( 口頭発表: 793 )
- 320 mgコホートの有効性評価対象患者(n=30)では、ORRは93%であり、43%の患者でCR/CRiが認められました。
- 320 mgコホートでは、ソンロトクラックスの目標用量に到達してからuMRDを達成するまでの時間中央値は2.3か月(範囲:1.4〜5.6か月)でした。
- この併用療法の忍容性は概ね良好であり、TEAEによりソンロトクラックスを中止した症例や死亡例は認められませんでした。
- 最新の有効性および安全性データは、12月8日(月)米国東部標準時午前10時30分~午前10時45分に発表される予定です。
-
ソンロトクラックス、ザヌブルチニブ、オビヌツズマブの併用( ポスター発表: 3890 )
- 有効性評価対象患者15例において、ORRは100%であり、CR/CRi率は40%でした。
- MRD評価対象患者(n=10)では、100%の患者ががuMRD4を達成し、プロトコルに従って治療を中止した後も寛解を維持していました。また、80%の患者がuMRD6を達成しました。
- 追跡期間中央値約18.0か月の時点で、PFSイベントは認められていませんでした。
- この併用療法の忍容性は概ね良好であり、TEAEに起因する死亡例やいずれかの試験薬の中止例は認められませんでした。
ソンロトクラックス単剤療法は、R/R CLL/SLL患者でIRC評価によるORRは76%、CR/CRiは19%を達成し、迅速かつ深い奏効を示す( ポスター発表: 5666 )
BGB-11417-202(NCT05479994)は、前治療歴の多いR/R CLL/SLL患者100例を対象に、ソンロトクラックスの有効性および安全性を評価する第2相オープンラベル試験であり、承認申請用試験となり得る位置づけの試験です。追跡期間中央値14.4か月(範囲:0.2~27.5か月)の時点で、主要解析の結果は以下のとおりでした。
- 非変異IGHV、del(17p)および/またはTP53変異、BTK変異を有する患者においても、同様のORRおよびCRが認められました。奏効までの時間中央値(TTR)は3.7か月(範囲:1.3~11.1か月)でした。
- 血中uMRDの最高達成率は49.0%(49/100例)でした。血中uMRD4到達までの時間中央値は5.8か月(範囲:3~12か月)でした。
- ソンロトクラックス単剤療法の忍容性は概ね良好であり、有害事象は管理可能で、臨床的な腫瘍崩壊症候群(TLS)は認められませんでした。
- 抄録からの更新データは、12月8日(月)米国東部標準時午後6時~午後8時に発表される予定です。さらに、これらのデータは、中国国家薬品監督管理局(NMPA)による迅速承認の可能性に向けた審査の対象となっています。
2025年ASH年次総会・展示会における当社の出展・発表に関する詳細については、当社のミーティングハブ(congress.beonemedicines.com)をご覧ください。
マントル細胞リンパ腫について
マントル細胞リンパ腫(MCL)は、希少サブタイプの侵攻性B細胞性非ホジキンリンパ腫(NHL)1 であり、リンパ節のマントル帯に位置するB細胞に発生します。MCLは世界のNHL症例全体のおよそ5%を占め2 、推定2万8,000人に影響を及ぼしています。3 MCLは多くの場合進行期で診断され4 、ほぼすべてのMCL患者が最終的に難治性または再発性(R/R)疾患に至ります。5 ほぼすべてのMCL患者が最終的に難治性または再発性(R/R)疾患に至ります。5MCLの5年生存率は約50%であり、新たな治療選択肢の緊急性を反映しています。6
慢性リンパ性白血病について
慢性リンパ性白血病(CLL)は、成人に発症する生命を脅かすがんです。成熟B細胞悪性腫瘍の一種であり、異常な白血病性Bリンパ球(白血球の一種)が骨髄で生じ、末梢血、骨髄およびリンパ組織に広がる疾患です。7,8CLLは成人において最も一般的な白血病であり、新規白血病症例全体のおよそ3分の1を占めます。2,9
ソンロトクラックス(BGB-11417)について
ソンロトクラックスは、次世代のB細胞リンパ腫2(BCL2)阻害薬で、独自の薬物動態(PK)および薬力学(PD)プロファイルを持ち、ベストインクラスとなる可能性がある治験中の薬剤です。開発段階初期の非臨床試験では、ソンロトクラックスは非常に強力で特異的なBCL2阻害薬であり、半減期が短く、薬物蓄積は認められないことが示されています。また、ソンロトクラックスはさまざまなB細胞悪性腫瘍に対して有望な臨床活性を示しており、単剤療法に加え、ブルキンザを含む他の治療薬との併用療法としての開発も進められています。注目すべき点として、未治療CLL患者を対象とした早期臨床試験では、ソンロトクラックスとブルキンザの併用療法により、検出不能な微小残存病変(uMRD)が迅速かつ前例のない高率で達成されました。ソンロトクラックスのこの幅広いグローバルな開発プログラムには、これまでに2,200人以上の患者が登録されています。
米国食品医薬品局(FDA)は、R/R MCLを有する成人患者の治療を対象として、ソンロトクラックスに画期的治療薬指定(BTD)を付与しています。さらに、FDAは、MCLおよびワルデンストレームマクログロブリン血症に対してソンロトクラックスにファストトラック指定を付与しているほか、MCL、WM、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、および骨髄異形成症候群の成人患者への治療を対象としてオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を付与しています。
本プレスリリースに記載された情報は、世界各国の読者を対象としています。
BeOneについて
BeOne Medicinesはスイスに本社を置くグローバルなオンコロジー企業です。当社は、世界中のがん患者にとってより利用しやすい革新的な治療法の発見および開発に取り組んでいます。また、血液がんや固形がんにわたるポートフォリオを有しており、社内の開発力と提携を通じて、多様な新規治療薬パイプラインの開発を加速しています。6大陸にわたり約1万2,000人近くの社員を擁するグローバルチームを拡大させているBeOneは、治療を必要とするより多くの患者のために、医薬品へのアクセスを根本的に改善するべく全力を尽くしています。
BeOneについての詳細は www.beonemedicines.com をご覧ください。 LinkedIn 、 X 、 Facebook や Instagram をフォローしてください。
将来の見通しに関する記述
本プレスリリースには、1995年米国私募証券訴訟改革法およびその他の連邦証券法が定める「将来の見通しに関する記述」が含まれています。これには、ソンロトクラックスの潜在的な利点に関する記述、ソンロトクラックスの臨床開発、規制上のマイルストン、申請および承認に関するBeOneの見通し、ならびに「BeOneについて」の見出しの下で記載されているBeOneの計画、コミットメント、抱負および目標に関する記述が含まれています。実際の結果は、さまざまな重要な要因により、これらの将来の見通しに関する記述に示された内容と大きく異なる可能性があります。こうした要因には、BeOneが自社の開発品候補の有効性と安全性を立証できるかどうか、自社の開発品候補の臨床結果がさらなる開発または販売承認を支持しない可能性、臨床試験や販売承認の開始時期・タイミング・進捗に影響を及ぼし得る規制当局の対応、承認済み医薬品および承認された場合の開発品候補についてBeOneが商業的な成功を達成できるかどうか、BeOneが自社の医薬品および技術に関する知的財産権を取得・維持できるかどうか、また、BeOne が医薬品の開発・製造・販売およびその他のサービスの実施について第三者に依存していること、規制当局の承認取得および医薬品の商業化に関するBeOneの経験が限られていること、BeOneが事業運営資金を追加で調達し、開発品候補の開発を完了して収益性を達成・維持できるかどうかなどが含まれます。これらの要因については、BeOneの最新の四半期報告書(Form 10-Q)における「Risk Factors(リスク要因)」のセクション、ならびにBeOneが米国証券取引委員会に提出されたその後の届出書類における潜在的なリスクや不確実性、その他の重要な要因に関する記述の中で、より詳細に説明されています。本プレスリリースに含まれる情報はすべて本プレスリリースの日付時点のものであり、BeOneは、法令で義務付けられる場合を除き、これらの情報を更新する義務を負いません。
BeOneのメディア関連資料は、当社の ニュースルーム をご覧ください。
_____________________________
|
本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。
Contacts
Investor Contact
Liza Heapes
+1 857-302-5663
ir@beonemed.com
Media Contact
Kyle Blankenship
+1 667-351-5176
media@beonemed.com
