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重度血友病Aの未治療患者でNuwiq®の免疫原性を検討したNuProtect試験の最終データを発表

スイス・ラッヘン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- (ビジネスワイヤ) -- オクタファルマは、重度血友病Aの未治療患者(PUPs)でNuwiq®の免疫原性を検討するNuProtect試験の最終結果が、一流の医学誌Thrombosis and Haemostasisに掲載されたと発表しました(「重度血友病Aの未治療患者におけるシモクトコグアルファ(Nuwiq®):NuProtect試験の最終結果」(Liesner RJ et al. “Simoctocog Alfa (Nuwiq®) in Previously Untreated Patients with Severe Haemophilia A: Final Results of the NuProtect Study”、 https://www.thieme-connect.com/products/ejournals/abstract/10.1055/s-0040-1722623)。

NuProtect試験(NCT01712438; EudraCT 2012-002554-23)は、Nuwiq®の免疫原性、有効性、安全性を評価する目的で2013年3月に開始された前向き国際共同非盲検無対照第3相試験です。本試験には、あらゆる年齢・民族の患者を17カ国の38施設で募集し、患者は曝露日数100日間か最長5年間にわたり追跡を受けました。患者110人を組み入れたNuProtect試験は、真正の未治療患者PUPsで単一製品を検討した臨床試験として最大の規模となります

出血の予防と治療を目的にNuwiq®を投与された未治療の重度血友病A患者のうち評価可能な105人で次の結果を得ました。

  • 16.2%(17人/105人)の患者で高力価のインヒビターが発現
  • 10.5%(11人/105人)の患者で低力価のインヒビターが発現、うち5例は一過性であった
  • 26.7%(28人/105人)の患者で何らかのインヒビターが発現

NuProtect試験の治験調整医師を務めたグレート・オーモンド・ストリート小児病院(英国、ロンドン)のRi Liesner医師は、次のように述べています。「NuProtect試験は、Nuwiq®による治療を開始した未治療患者でインヒビター発現のリスクが低いことを示しました。新たに重度血友病Aとの診断を受ける低年齢小児で、脆弱な患者サブセットの方々にとって、Nuwiq®が魅力的な選択肢となり得ることを本データは示しています。」

第VIII因子(FVIII)補充に対するインヒビター発現は医師に加え、患者とその家族にとって、特に治療開始時における懸念事項となります。インヒビターはFVIII補充療法を無効なものとし、治療選択肢を制約するものです。

これらのデータは、出血の治療と予防を目的にNuwiq®の投与を受けている血友病A患者での豊富な臨床経験を補完するものです。

オクタファルマの血液疾患国際事業部門長であるLarisa Belyanskayaは、次のように述べています。「Nuwiq®は、未治療患者におけるインヒビター発現リスクを最小限にとどめることを目的にヒト細胞株で開発しました。この目的を反映し、治療におけるこの重要課題への対処に役立つと当社が期待するこれらの良好なデータを発表できるのは当社にとっての喜びです。」

オクタファルマの取締役であるオラフ・ウォルターは、次のように述べています。「血友病Aの患者さんは、生涯にわたり治療判断が求められることを当社は知っています。これらのデータは、治療開始に当たって、未治療患者とその家族の皆さまに安心していただけるNuwiq®の能力を浮き彫りにするものです。今回の論文発表により、すべての患者さんが健康な生活を送れるようにするというオクタファルマの目標に近づきます。」

FDAは今年すでに、NuProtect試験の免疫原性データをNuwiq®の添付文書に含めることを承認しています。現在、NuProtect試験の他の分析結果の発表も計画中です。

本論文の共同著者の1人であるアンソニー・チャン教授(カナダ、マクマスター大学小児科)は、次のように述べています。「Nuwiqを開発し、本試験のスポンサーとなり、血友病Aの患者さんに非常に優れた治療薬を提供したオクタファルマに対し、称賛と謝意を表します。」

またオクタファルマは、試験に参加したすべての施設に加え、患者とケア提供者の皆さまにも、試験への貢献に感謝します。

Nuwiq®について

Nuwiq®(シモクトコグアルファ)は第4世代組み換え型第VIII因子(rFVIII)タンパク質で、化学修飾や他のタンパク質との融合を一切行わずにヒト細胞株で製造されています1。Nuwiq®はヒトないし動物由来の添加物なしに培養し、抗原性の非ヒトタンパク質エピトープを含んでおらず、フォン・ヴィレブランド因子への高い親和性を持っています1。Nuwiq®治療は、59人の小児を含め、治療歴のある患者(PTPs)としての重度血友病A患者201人(190個人)を対象とした7件の完了済み臨床試験で評価が行われてきました1。Nuwiq®は250、500、1000、2000、2500、3000、4000国際単位(IU)で提供しています2。Nuwiq®は、あるあらゆる年齢群の血友病A(先天性のFVIII欠乏)患者の治療と出血予防を目的とする使用が承認されています2

1. Lissitchkov T et al. Ther Adv Hematol 2019; 10:2040620719858471.

2. Nuwiq®の製品特性概要

血友病Aについて

血友病Aは第VIII因子(FVIII)の欠乏を原因とするX連鎖遺伝性出血疾患で、治療せずに放置すれば筋肉・関節の出血やひいては関節症と高率での死亡をもたらす可能性があります。この疾患には世界の男性の1万人当たり約1人が患っています。FVIIIの予防的補充療法は、出血エピソードの回数と永続的な関節損傷のリスクを低減します。

オクタファルマについて

スイス・ラッヘンに本社を置くオクタファルマはヒトタンパク質の世界最大級のメーカーで、ヒト血漿およびヒト細胞株に由来するヒトタンパク質の開発と製造を行っています。

オクタファルマは世界で9000人以上の従業員を擁し、血液疾患、免疫療法、集中治療の3治療領域における製品を通じて118カ国の患者の皆様の治療を支えています。

オクタファルマは、7軒の研究開発施設と6軒の最先端生産施設をオーストリア、フランス、ドイツ、メキシコ、スウェーデンに有しており、160軒以上の血漿献血センターを欧州と米国で運営しています。

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