-

PHCによるUnivercells Technologies との提携を通じた、バイオリアクターの国内における発売について―遺伝子治療および再生医療の推進をサポート

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- (ビジネスワイヤ) -- ライフサイエンス分野において研究・医療支援機器およびサービスをグローバルに提供するPHC株式会社 バイオメディカ事業部(以下、「PHCbi」)は、このたび、Univercells Technologies S.A.(本社:ベルギー ニベル、最高経営責任者:Mathias Garny、以下「Univercells Technologies」)が開発・製造する、fixed-bedバイオリアクターの製品ラインナップの販売を開始しましたのでお知らせいたします。バイオリアクター「scale-X™ システム」は、遺伝子治療薬の開発に必要なウイルスベクターの製造スケールを初期開発から商業生産レベルまでシームレスに拡大でき、再生医療の推進に寄与します。PHCbiは、今後、同製品を日本国内における唯一の代理店として販売いたします。

近年、再生医療や遺伝子治療は、細胞・組織を用いた根本治療の実現や、新しいワクチン・治療薬の創出を加速させるとして期待が高まっています。これらの治療モダリティの産業化に向けた国の取り組みが推進される一方で、CO2インキュベーターや細胞培養フラスコなどの従来技術では、ウイルスベクターなどの製造の容量および再現性が限られる場合があり、多額の費用も発生します。このような状況において、高いコストパフォーマンスで、高品質なウイルスベクター等を大量生産でき、信頼性と安定性の高い自動化ソリューションが求められています。

このたび発売した「scale-X システム」の製品ポートフォリオは、これらのニーズに応え、培養面積が2.4㎡から600㎡まで対応可能とする高機能なバイオリアクターを採用しています。従来の培養技術と比べて容積あたりの培養面積が大幅に増加しただけでなく、いずれの装置においても類似した培養環境を提供するため、細胞および生産物の状態が予測可能です。「scale-X システム」は高性能な自動アップストリームソリューション(*1)として連続的に培養を行うことができ、継続的な生産物の回収により、生成物の精製工程を効率化します。バイオリアクターに接続するプロセス制御機能によって、一連の培養手順を自動化し、内部環境のパラメーターをモニタリングします。さらに、バイオリアクターを通じて一定の線速度で培地を均一に攪拌するため、製造スケールの拡大がスムーズに行えます。

尚、「scale-X hydro」(培養面積2.4㎡)は、POC(*2)取得と初期研究をサポートし、「scale-X carbo」(培養面積10&30㎡)は、プロセス開発を加速させるとともに、臨床評価およびGMP(*3)にも対応可能です。

PHCホールディングス株式会社にて執行役員および診断・ライフサイエンス共同ドメイン長を務める中村伸朗は、「当社は、1984年にCO2インキュベーターを発売して以来、細胞培養技術の品質向上や性能改良に努力を重ね、今では国内市場においてトップシェア(*4)、グローバルで第2位(*5)のポジションを確保するまでに当該製品の事業を拡大いたしました。このたびのバイオリアクター『scale-X システム』の導入により、当社の細胞培養における製品ポートフォリオの拡充を図り、基礎研究から、ウイルスベクター等の商業生産まで幅広いニーズに応えることができるものと期待しています。」と述べています。

「scale-X hydro」および「scale-X carbo」の詳細については、以下のURLをご確認ください。
www.phchd.com/jp/biomedical/incubation/bioreactor

(注) scale-Xは、Univercells Technologies S.A.の登録商標です。

(*1) 細胞を培養し、大量に医薬品原薬となるタンパク質やウイルスベクター等を生産させる工程。ダウンストリームは、医薬品原薬となるタンパク質やウイルスベクター等を分離・精製して濃縮する工程。
(*2) Proof of Concept(概念実証):創薬開発過程において、開発コンセプトの妥当性を検証し実証すること。
(*3) Good Manufacturing Practices:医薬品の製造管理及び品質管理の基準。
(*4) 出典:株式会社富士経済「ティッシュエンジニアリング関連市場の最新動向と将来性2021」 (2020年実績・金額ベース)
(*5) 出典:Global Assessment of Life Science Equipment 2019 by F&S (2018年度実績・unit share)

<PHCホールディングス株式会社(PHCグループ)について>

PHCホールディングス株式会社(コード番号 6523 東証第一部)は、健康を願うすべての人々に新たな価値を創造し、豊かな社会づくりに貢献することを経営理念とするグローバルヘルスケア企業です。傘下にPHC株式会社やアセンシア ダイアベティスケアホールディングス株式会社、エプレディアホールディングス株式会社、株式会社LSIメディエンスなどを持ち、糖尿病マネジメント、ヘルスケアソリューション、診断・ライフサイエンスの事業領域において、開発、製造、販売、サービスを行っています。2020年度のグループ連結売上収益は3,060億円、世界125カ国以上のお客様に製品・サービスをお使いいただいています。
www.phchd.com/jp

<PHC株式会社・バイオメディカ事業部について>

1969年に設立されたPHC株式会社はグローバルヘルスケア企業として事業を展開するPHCホールディングス株式会社の日本における事業会社です。ライフサイエンス事業を行うバイオメディカ事業部では、事業ブランド「PHCbi」を掲げ、CO2インキュベーターや超低温フリーザをはじめとした研究・医療支援機器およびサービスの提供を通じて、約110カ国の科学者と研究者への研究支援に取り組んでいます。
www.phchd.com/jp/biomedical/about-phcbi

<Univercells Technologies S.A.について>

Univercells Technologiesは、研究開発から商業生産まで費用対効果の高いウイルスベクター製造を実現し、革新的なバイオマニュファクチャリング技術を提供するグローバル企業です。 ウイルスベクターやウイルスワクチンの需要拡大に対応するために、プロセス強化と工程の拡張性を強みとした包括的な技術ポートフォリオを展開しています。最小限のフットプリントとコストでお客様のパフォーマンスを向上させるとともに、将来のニーズの先取りに努めています。

Univercells Technologiesは、UnivercellsグループとGamma Biosciencesの支援のもと、2020年にUnivercellsからカーブアウトしました。ベルギーで事業を開始以来、長年にわたり培った専門知識と技術が世界の先進企業に認められています。
www.univercellstech.com/ (英語ウェブサイト)

Contacts

【お問い合わせ先】
PHCホールディングス株式会社 コーポレートコミュニケーション部 岡田 昌代
電話:03-6778-5311

PHC Corporation


Release Versions

Contacts

【お問い合わせ先】
PHCホールディングス株式会社 コーポレートコミュニケーション部 岡田 昌代
電話:03-6778-5311

More News From PHC Corporation

PHC、-85℃ ノンフロン デュアル冷却 超低温フリーザー「TwinGuard ECO」シリーズに小型モデルを追加しラインアップを拡充

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- PHCホールディングス株式会社 (本社:東京都千代田区)傘下のPHC株式会社 バイオメディカ事業部(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中村 伸朗、以下「PHCbi」)は、本年9月に製薬企業、研究施設、医療機関向けに発売した-85℃ノンフロン デュアル冷却 超低温フリーザー「TwinGuard ECO(ツインガードエコ)」シリーズ(品番:MDF-DU703VXHS1-PJ[729L]、MDF-DU503VXHS1-PJ[528L])(*1)に、新たに360Lのコンパクトモデル「MDF-DU303VXHS1-PJ」(*2)を追加し、ラインアップを拡充することをお知らせします。本製品の発売は、2026年1月を予定しています。 細胞遺伝子治療やワクチンなどの研究開発の進展に伴い、長期保存する貴重な生体試料や細胞医薬品の品質維持がこれまで以上に重要となっています。そのため、保存機器の故障による試料の品質劣化や損失リスクを低減し、安定した温度環境を長期的に維持できる、高い信頼性を備えた保存機器が求められています。 「Twin...

PHC、ノンフロン 大容量フリーザー付き薬用保冷庫「MPR-N650FH/MPR-N650FSH」を12月に国内で販売開始

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- PHCホールディングス(本社:東京都千代田区)傘下のPHC株式会社 バイオメディカ事業部(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中村 伸朗、以下「PHCbi」)は、製薬企業および研究施設・医療機関向けに、冷却性能と省エネルギー性能をともに向上させた、ノンフロン-30℃大容量フリーザー付き薬用保冷庫「MPR-N650FH/MPR-N650FSH」(*1)を2025年12月より販売開始しますので、お知らせいたします。 近年、細胞医薬品やワクチンなどの研究開発が進展する中で、医薬品の保存要件はますます多様化し、冷蔵保存や冷凍保存において、より厳密な温度管理が求められています。また、気候変動への対応として温室効果ガスの排出削減が喫緊の課題となり、医療・研究現場においても省エネルギー性能に優れた環境配慮型製品へのニーズが高まっています。 「MPR-N650FH/MPR-N650FSH」は、医薬品の品質保持と環境への配慮を両立したフリーザー付き薬用保冷庫です。インバーター制御コンプレッサーと「新サイクルデフロスト」機構などの採用...

PHC、移動式免疫発光測定装置「パスファースト®」をリニューアルして販売開始

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- PHCホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区)傘下のPHC株式会社 診断薬事業部(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中村 伸朗、以下「PHC IVD」)は、このたび、新たに改良された移動式免疫発光測定装置「パスファーストⓇ」を2025年10月に国内で販売を開始する予定です。本製品は、2025年10月3日(金)から5日(日)までパシフィコ横浜で開催される「JACLaS EXPO 2025-臨床検査機器・試薬・システム展示会-」に出展いたします。 PHC IVDが製造販売する「パスファーストⓇ」は、大規模病院から診療所まで、幅広い医療現場で活用されている、卓上型のコンパクトで移設が容易な免疫発光測定装置です。MAGTRATION(*1)技術を組み合わせた化学発光システムを採用し、迅速かつ高品質な検査を提供しています。「パスファーストⓇ」は、全血・血漿・血清を用いて測定が可能であり、医療現場における多様なニーズに柔軟に対応できる検査機器です。測定に必要な試薬がすべて一つのカートリッジに収められ、廃液も格納される...
Back to Newsroom