-

オムディア:新興国の成長を背景に、2025年第3四半期の世界スマートフォン市場が3%拡大

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オムディアの最新調査によると、2025年第3四半期の世界スマートフォン出荷台数は3億2,010万台となり、前年同期比で3%増加しました。年初から低調が続いていた市場が回復基調に転じたことを示しています。

2025年前半は、米国の関税政策変更に伴う不確実性の高まりや、それに関連したサプライチェーン再編、さらに小売需要の鈍化や販売チャネルの在庫調整など、複数の要因が重なり市場は停滞していました。その結果、市場全体の取引高は前年比で横ばいでした。しかし、第3四半期に入ると在庫修正が進み、各社が販売チャネルでの商機を積極的に捉えるとともに、新学期シーズンや年末商戦に向けて新製品の投入を前倒ししたことで、市場全体が再び成長軌道に乗りました。とくにサムスン、アップル、トランシオン、レノボの4社は、それぞれ前年比200万台以上の増加を記録し、市場成長を牽引しました。

世界のスマートフォン出荷台数と年間成長率

メーカー

3Q25

3Q24

年間
成長率

出荷台数
(百万)

市場
シェア

出荷台数
(百万)

市場
シェア

サムスン

60.6

19%

57.5

19%

6%

アップル

56.5

18%

54.5

18%

4%

Xiaomi

43.4

14%

42.8

14%

1%

トランシオン

28.6

9%

25.5

8%

12%

vivo

28.5

9%

27.2

9%

5%

その他

102.5

32%

102.5

33%

0%

合計

320.1

100%

309.9

100%

3%

注:Xiaomi にはサブブランドのRedmiとPOCOを含みます。 トランシオンにはサブブランドのInfinix、iTel、TECNOを含みます。 端数処理のため、合計が100%にならない場合があります。

出典: オムディア

© 2025 Omdia

主要ベンダーの動向

サムスンは6,060万台を出荷し(前年比+6%)、世界首位の座を維持しました。プレミアムモデルの「Galaxy Z Fold7」「Flip7」に加え、ミドル〜ローエンドの「Galaxy A07」「A17」が好調でした。アジア太平洋地域および中東でのGalaxy Aシリーズの販売が全体出荷の伸びに大きく貢献しました。

アップルは年末商戦期となる第4四半期に向け準備を進める中、前年比4%増となる5,650万台を出荷しました。ベースモデルの「iPhone 17」は価格据え置きでストレージ容量を拡大したことで販売が想定を上回り、刷新された「iPhone 17 Pro」「Pro Max」も世界的に高い需要が続いています。インドをはじめとする新興市場での需要拡大が、さらに通年の出荷増に寄与する見通しです。

Xiaomiは4,340万台を出荷し、前年比1%の小幅な増加でした。中国では補助金終了の影響で出荷が減少したものの、アジア太平洋など他地域での伸びがそれを補いました。

トランシオンは在庫調整の完了を受け、前年比12%増を達成して第4位に浮上しました。第5位のvivoはインド市場で強さを維持し、中国ではファーウェイを上回るシェアを確保し、さらにアジア太平洋、アフリカ、ラテンアメリカでも成長を続けています。

地域別の動向

地域別では、北米と中国本土で出荷が減少した一方、アジア太平洋、中東、アフリカで大幅な伸びが見られ、第3四半期の世界市場拡大をけん引しました。

アフリカでは、同地域最大手のトランシオンが年初の在庫調整を終えて活動を活発化させたことにより、出荷台数が前年同期比で25%増と急伸しました。アジア太平洋地域も前年比5%増と、2021年第4四半期以来の最高水準となりました。一方、北米では関税不安による前倒し需要が一巡した後に出荷が減少し、中国では政府補助金終了の影響で2四半期連続の減少となりました。

市場見通し

世界のスマートフォン市場は、依然として二極化傾向が強まっています。低価格帯とプレミアム価格帯の両セグメントが拡大する一方で、中価格帯は低迷しています。とくに100ドル未満の超低価格帯と700ドル超の高価格帯が市場全体の成長を牽引しています。第3四半期の回復にもかかわらず、最近では部品不足やコスト上昇が業界全体の新たな課題として浮上しており、その影響が価格転嫁を通じて新製品価格の上昇につながる見通しです。これにより、低価格帯需要の成長は短期的に抑制される可能性があります。

「各ベンダーはこの共通課題に対応するため、早期の販売チャネル資金確保や高利益率モデルの優先、ミドル〜ローエンド機種の守勢維持、規模拡大によるサプライチェーン交渉力の強化など、さまざまな戦略を取るでしょう。いずれにせよ、収益性の確保が最優先であることに変わりはありません」オムディアのシニアリサーチマネージャー、ジュシー・ホンは述べています。

オムディアについて

オムディア は、インフォーマ・テックターゲット(Nasdaq: TTGT)の一部であり、テクノロジー分野に特化したリサーチおよびアドバイザリー・グループです。業界リーダーとの対話や数十万件におよぶデータポイントに基づいたテクノロジー市場に関する深い知見により、同社の市場インテリジェンスは、顧客にとって戦略的な強みとなっています。オムディアは、研究開発(R&D)から投資収益(ROI)まで、最も有望な機会を見極め、業界の進化を後押ししています。

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

Contacts

Fasiha Khan: fasiha.khan@omdia.com

Omdia

NASDAQ:TTGT


Contacts

Fasiha Khan: fasiha.khan@omdia.com

More News From Omdia

 オムディア(Omdia)、需要見通しが弱まる中、2026年第1四半期の世界タブレット市場は0.1%の微増と発表

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オムディア(Omdia)の最新調査によると、2026年第1四半期の世界タブレット市場は横ばいで推移し、出荷台数はわずか前年比0.1%増の3,700万台と発表した。タブレットの出荷台数は、例年の季節要因に沿って前四半期比では減少した一方、地域別では中南米が最も高い伸びを示し、中東・アフリカ地域がこれに続いた。ただし、この成長の多くは最終需要ではなく在庫積み増しによるもので、需要見通しの弱さが示唆されている。 「2026年に入り、タブレットは利益率、数量、全体的な価値の面でメーカーにとっての優先度が下がっています。供給制約が続く環境下において、消費者とベンダーはいずれも、どのデバイスを優先するかについて、これまで以上に慎重かつ選択的に判断しています。PCメーカーはノートブックPCおよびデスクトップPCに注力し、スマートフォンとタブレットの両方を展開するメーカーは、ビジネス全体への寄与が大きいスマートフォンに比重を移しています。」と、オムディア(Omdia)のリサーチ・マネージャーであるHimani Mukka氏は述べ...

オムディア(Omdia)世界のスマートフォン出荷台数、2026年第1四半期に前年比1%増と予想を上回るも、下期見通しは不透明と発表

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- (ビジネスワイヤ) -- オムディア(Omdia)によると、2026年第1四半期(1Q26)の世界スマートフォン出荷台数は2億9,850万台となり、前年同期比で1%増加したと発表。 同四半期は、2つの要因によって形成された。Samsung社、Apple社、をはじめとするメーカーが、メモリおよび部品コストの上昇を見越して販売を前倒しした結果、市場の勢いが支えられ、当初の業界予想を上回る実績となった。しかし、マクロ経済の逆風が最終消費者の需要を圧迫し続けており、持続的なインフレにより家計の裁量支出が圧迫され、チャネルへのセルイン(売り込み)と実際のセルアウト(販売)の間に拡大するギャップを生み出している。この不均衡は、2026年第2四半期(2Q26)および同下半期において、より大きな調整局面につながると見込まれる。 メーカー各社別ハイライト 業界予想に反し、Samsung社は6,540万台(前年同期比+8%)を出荷し、世界首位の地位を維持した。この結果は、低価格帯と高価格帯双方での堅調さを反映しており、エントリー向け...

オムディア(Omdia)、2035年までにセルラーIoTデータトラフィックが218.6エクサバイトに到達すると新調査で発表

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オムディア(Omdia)は、最新の調査によると、2035年までにセルラーIoT接続が218.6エクサバイト(EB)に到達する予測を発表。この増加は、企業のオペレーション効率の改善と新しい収益機会の創出を目的とした、分析可能なデータへの需要拡大に牽引されている。 調査では、セルラーIoTデータトラフィックの大半は自動車産業から生じることが明らかになった。主なユースケースは、動画やオーディオストリーミングなどのインフォテインメントサービスや、OTA(Over-the-Air)技術によるファームウェアアップデートなどが挙げられている。また2025年から2035年までの予測では、自動車向けデータトラフィックは30.7 EBから135.4 EBにまで増加すると見込まれている。これらは新型車へのインフォテインメントシステムの搭載や、これらのサービスに対する消費者の利用拡大に牽引されるものであり、その多くは5G接続に依存すると予想される。同レポートによると、輸送・物流はセルラーIoTデータトラフィックの次なる主要産業と見込まれ...
Back to Newsroom