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グリアファームとヴィース・センターがアルツハイマー病の新規治療薬開発で連携

提携によりアルツハイマー病の前臨床モデルでのグリアファームのリード分子の試験が加速し、神経画像検査バイオマーカーの開発が促進

ジュネーブ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- (ビジネスワイヤ) -- 神経疾患の治療および予防のための新規治療薬の研究開発を専門とするバイオテクノロジー企業のグリアファームと、神経科学における発見を加速させて患者の生活を改善することに専心する非営利団体のヴィース・センターは本日、アルツハイマー病の新規治療薬を開発するための協業を発表しました。

アルツハイマー病などの神経変性疾患の特徴の1つは、脳へのグルコース取り込みの減少、すなわち代謝低下と呼ばれるものです。この代謝低下は症状が現れる前から起こり、病気の進行とともに持続します。現在のところ、この問題への対処に特化した医薬品はありません。

グリアファームの革新的な治療手法は、神経細胞の「支持細胞」であるグリア細胞に狙いをつけたものであり、脳内へのグルコース取り込みを増加させ、病的状態における脳のエネルギー代謝を高めるものです。グリアファームは現在、グルコーストランスポーター1欠損症候群(GLUT1-DS)と呼ばれる希少な神経疾患における代謝低下の治療に取り組んでいます。この希少疾患は、脳へのグルコースの取り込み量が減少するという特徴があり、小児および成人で重篤な症状を引き起こします。

グリアファームのサイエンティフィックファウンダーであるピエール・マジストレッティ教授は、次のように述べています。「当社は、ヴィース・センターとの連携により、アルツハイマー病など、脳の代謝機能障害と関連している他の神経疾患適応症に対する医薬品開発を加速させることができます。」

ヴィース・センターの最高科学責任者(CSO)であるリッチー・コーマン博士は、次のように述べています。「本提携で特に期待できる部分は、ヴィース・センターが保有する最先端の脳イメージング技術を用いて、グリアファームのリード候補分子が分子および細胞に及ぼす影響を追究できる点です。」

グリアファームは、自社のリード候補化合物を臨床段階に進めるため、アルツハイマー病の前臨床モデルでそれらが及ぼす影響を試験します。またグリアファームのチームは、ヴィース・センターの高度イメージングパイプラインを使用し、大量の脳組織を高解像度で解析する予定です。治療した脳と未治療の脳を細胞レベルで比較することで、同チームは臨床的に意義のあるバイオマーカー、すなわち臨床試験用の分子を開発するための道を開くことが可能なバイオマーカーを発見できるようになります。

以上

グリアファームについて

グリアファームはスイスのバイオテクノロジー企業として、神経疾患や精神疾患を治療するための革新的手法の開発を手掛けています。グリアファームは、脳代謝とグリア細胞の生物学という分野における一流の研究機関であるスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL、スイス)のピエール・マジストレッティ教授の研究室のスピンオフ企業として2016年に設立されました。2017年、グリアファームはスイスのジュネーブにあるキャンパスバイオテックに研究所を設立しました。グリアファームは、社内の研究開発ラボおよび厳選されたパートナーとのネットワークを通じ、30年にわたる大学環境での研究によって蓄積されたノウハウと基礎的な発見に基づいて、臨床応用の開発に必要なプラットフォームを提供します。

www.gliapharm.com

ヴィース・バイオ神経工学センター(スイス・ジュネーブ)について

ヴィース・センターは独立の非営利研究開発組織として、脳の理解を促進することで、治療法の実現と生活の改善に取り組んでいます。

ヴィース・センターの職員は、センターの学術上、臨床上、産業上の協力者と共に、神経生物学、神経イメージング、ニューロテクノロジーにおける革新と新たなアプローチを追求しています。

ヴィース・センターの進歩は、脳の動態や疾病治療の基礎となるメカニズムに関する独自の洞察を明らかにし、満たされていない医療ニーズに応える機器や治療法の開発を加速します。

ヴィース・センターは、スイスの起業家で慈善家のハンスヨルグ・ヴィース氏からの惜しみない寄付によって、2014年に設立されました。資金提供機関などからの追加資金は、ヴィース・センターの使命を推し進めるために役立ちます。

www.wysscenter.ch

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