-

CGTN:スーパーウイルス - COVID-19:ここまでの道のり

北京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- (ビジネスワイヤ) -- ジョンズ・ホプキンス大学によれば、新型コロナウイルスはこれまでに世界で40万人を超える命を奪ってきました。このウイルスが実際どの程度危険であるのか、いつまでパンデミックが続くのかということは、誰にも分かっていません。

これまでの道のりに関して明確な情報を読者に与えるため、CGTNは、最も大きな打撃を受けた7カ国*をインタラクティブ資料「スーパーウイルス」で取り上げました。取り上げられた国々(中国、韓国、米国、ドイツ、フランス、イタリア、英国)はいずれも感染蔓延の初期段階で最初の確定症例を報告し、どの国も比較的成熟している医療制度が今回の闘いにおいて逼迫する事態を経験しました。しかし、各国の政策対応の違いによって、結果はさまざまなものとなりました。

単純な結論を引き出すにはあまりにも時期尚早ですが、それぞれの国で取られた政策措置には精査が必要です。このインタラクティブ資料は、比較対照アプローチでの視覚化を行い、このような措置がパンデミックの過程でいつどれほど迅速に実行されたかを示しています。CGTNが収集して分析したデータは、検査(早期検出に必須)、予防措置(経済封鎖や公衆の集合の中止など)のほか、臨床手法や最終的な治療薬(有効なワクチン)の開発の領域にわたっています。

検査に関して早期に各国が取った行動が、その後の大きな違いに関係したように見えます。イタリアは大規模な検査を当初実施しましたが、その後規模を縮小して症状を持つ患者のみに集中するようになりました。英国では蔓延状況が悪化するにつれて、検査と医療資源を重症患者に集中させました。

韓国と米国は、最初のコロナウイルスの症例をほぼ同時期に報告しています。しかし、感染拡大時の両国政府の検査に対する姿勢は、この上なく大きなものでした。

韓国は、最初の症例を報告した1週間後に保健福祉部がCOVID-19の検査手段を確保するために20社を超える製薬会社を集め、これはその8日後に完了しました。一方、米国では、コロナウイルスが上陸してから数週間が経っても、診断検査の配布上の問題や検査キットの欠陥などの問題が続きました。まずCOVID-19検査キットの承認に関するお役所仕事に対する批判が吹き出し、次には検査を受けられる対象者に関する混乱が発生しました。

移動制限については、6カ国の多くで異なる国境管理が採用されました。取られた措置には、空港での健康検査や渡航警告・制限から、帰国した海外旅行者の検疫まで、さまざまなものがありました。国境管理を行った時期が遅かった中国は、世界的な発症が既に爆発的に増加していた3月の末まで制限を実施しませんでした。

いくつかの国では、このような政策には極端な措置が伴っていました。トランプ政権は、コロナウイルスによって失業が過去最高レベルを記録する中で、国内労働者を保護するという名目で米国への入国を60日にわたって停止しました。しかし、この政策により雇用が増加するのではなく、無数の家族や企業がよろめくこととなりました。

早期の国境管理は、ある1つの問題につながった面もあります。つまり、ほとんどの西洋諸国は国境内での予防と抑制を怠ることになりました。

国境内での人の動きを制限する措置の効果には、差がありました。例えば、6カ国のほとんどではロックダウンの前に外出禁止措置が行われ、唯一の例外は中国でした。最初の発症者クラスターが報告されてから20日以上経過した1月23日の早朝、武漢では厳しいロックダウンが開始され、すべての自動車、鉄道、飛行機の出入りがその後76日間にわたって禁じられました。

イタリアでは北部のロンバルディア州とヴェネト州(両州合わせてイタリア経済の30%を占めます)で同様の措置が取られることになり、住民は自宅待機が義務化され、必須でない企業活動はすべて停止されました。その一方、米国や英国のような一部の国では、さまざまな理由から早期に自宅待機が義務化されることはありませんでした。

COVID-19は世界全体を不意に襲い、これほどの規模と範囲のパンデミックに対する我々の備えが不十分であったことを明らかにしました。ウイルスは、世界で最も優れた医療制度すら逼迫させる厳しさを見せ、7カ国すべてで医療専門家と用品が不足する事態となりました。医師と看護師は自らが感染する危険に直面し続け、自分が他の患者に疾病を広げるかもしれない、あるいは前線から戻って仕事を失うかもしれないという心理的負担を抱えています。

コロナウイルスは、平等に人を襲っているわけではなく、歴史的に周辺に追いやられてきた人々に特に厳しい被害を及ぼしてきました。コロナウイルスの感染率と死亡率は、平均して白人よりも貧困なアフリカ系市民や先住アメリカ人の方が高くなっています。年齢別では、全死者数の中で高齢者が大きな割合を占め、これはコロナウイルスによる合併症やその他の条件によるものでした。また、先住民族は居住する国の全国平均と比較して高い割合で感染しています。欧州では、過密状態で簡素な小屋で暮らしているロマ族が、生活環境の衛生状態の問題から感染拡大の影響を特に大きく受けました。

先進的医療が整っているこれらの国の多くで大規模感染が続いている一方、未来は運命や暗闇が支配するものにはならなさそうです。1月に感染拡大が始まって以来、数百もの大学、製薬会社、国際組織がおよそ320件の試験を実施し、COVID-19の多様な治療法について研究してきました。COVID-19は分断的なものであり、このような膨大な規模の試みには、国家間、組織間、団体間での協力が必要です。急速に広がるパンデミックに対しては時間の経過が最も大きな意味を持ちますが、この種の協力の精神を育むことに遅すぎるわけではなりません。

* インタラクティブ資料のモバイル版は、最適なユーザー体験を実現するために6カ国のみに絞られています。

原記事:https://news.cgtn.com/news/2020-06-09/Super-Virus-COVID-19-How-we-got-here--Ra9s4L7rBC/index.html

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。

Contacts

Jiang Simin
jiang.simin@cgtn.com
+86 18826553286

More News From CGTN

CGTN:行動で導く:カーボン・ニュートラルな未来を目指す中国

北京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 2020年も、世界最高気温の記録が更新され、山火事が多発し、海面上昇が加速し、一部の種が絶滅するなど、気候変動によって次々と惨事が起こっています。 このような状況の中、中国の習近平国家主席、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、来週予定されている米国主催の「地球の日」気候変動首脳会議を前に、金曜日に気候変動に関するオンライン会議を開催しました。 習主席は、人類の未来を共有する共同体の構築を常に提唱していると強調し、気候変動に関してフランスやドイツとの協力を強化する意向を示しました。 習主席は、「気候変動への取り組みは人類共通の理念であり、地政学的な交渉材料や、他国を攻撃する対象、貿易障壁の言い訳にしてはならない」と述べました。 中国の啓発的な誓約 習主席は金曜日の会議で、中国の二酸化炭素排出量を2030年までに減少に転換し、2060年までにカーボン・ニュートラルを達成するという野心的な気候目標を改めて表明しました。 「これは、世界最大の発展途上国の中国が、世界最短で世界最高水準の炭...

CGTN:回復へ向かう都市―香港はいかにして前進できるか

北京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- この2年間は、パンデミックのみならず地政学的な不安定さが多くの国や地域を混乱に陥れ、世界中で厳しい状況が続いています。東アジアでは、金融ハブの香港もかなりの困難を経験してきましたが、徐々に生活が平常化する一方で、何十年にもわたってこの都市を悩ませてきた問題は今も残っています。 香港の略史からは、1970年代のささやかな工業化と住民の起業家精神が結びつき、その地域一帯がまだ経済的に停滞していた時代に富の砦を築いたことが良く分かります。自由化された金融システムと寛大な政策が相まって、香港はロンドンやニューヨークなどのメガシティーと肩を並べるトップの座に躍り出ました。 その華やかな魅力の反面、香港は矛盾を抱えており、それが2019年から2020年にかけて抗議行動や暴動に発展しました。大規模デモは香港に大打撃を与え、香港が誇る経済を破壊し、住民に悲観的な心理を植え付けました。長引く抗議行動の背景にある根深い要因の1つは、社会的な不満だと考えられています。 この数十年間で多くの人が富裕層となったことで、香港は貧富の差が世界で最...

CGTN:習金平国家主席の福建省視察:林業、医療、農村の再生

北京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 中国の習近平国家主席による中国東部の福建省への視察旅行の2日目となった火曜日には、林業改革、医療保健制度改革、農村の再生に焦点が当てられました。 習主席は火曜日、三明市沙県区を訪問し、資産資本取引所で森林所有権の制度改革に向けた地方の取り組みについて、また病院では、地方の医療保健制度改革について聞き取りを行いました。 習主席はある村を訪れ、農村の再生を促すための取り組みも視察しました。 「青々とした山やきれいな水は貴重な財産」 これまで中国の農民は集団林業から排除されており、木材収入の分配もほとんどありませんでした。そのため、森林を保護するインセンティブが働かず、木材の窃盗が横行していました。 こうした問題を解決するため、福建省は2003年に集団林権制度を分散させ、個人(世帯)管理に有利になる改革に着手しました。これは、中国の林権改革の新たな局面の始まりとも見られています。 これは、習首席が福建省で働いていた頃に林業を産業として発展させてエコロジー機能を維持するよう指示したことと同じです。 習首席は、福建省時代に三明...
Back to Newsroom