アルシム・エナジー、物理インフォームドAIプラットフォームで開発したNa-Seriesバッテリーの成果を発表
アルシム・エナジー、物理インフォームドAIプラットフォームで開発したNa-Seriesバッテリーの成果を発表
アルシム独自の物理インフォームドAIプラットフォームにより、Na-Seriesバッテリーの開発を推進。不燃性・高性能・低コストを特長とするエネルギーソリューションとして、データセンター、公益事業、通信、商業用不動産、産業・防衛分野など、重要なエネルギー貯蔵市場への展開が見込まれる
マサチューセッツ州モールデン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- アルシム・エナジーは、不燃性の高性能ナトリウムイオンバッテリーの先駆企業として、同社がこのほど発表した「Na-Series」ナトリウムイオンバッテリーの開発に使用した独自の物理インフォームドAIプラットフォームの詳細を発表しました。同社は、基礎物理モデルとAI、自律型試験、独自の分子診断をクローズドループシステムに統合することで、開発サイクルの全段階にわたって、より安全で低コストな商用化可能バッテリーの設計を加速しています。
世界的な電力需要が急増する中、リチウムイオンバッテリーの限界は、特に安全性とサプライチェーンの制約の面で一段と明らかになっています。リチウムイオンバッテリーの化学特性には、可燃性や制約のある世界的サプライチェーンへの依存といった本質的な課題があります。こうした課題は、大規模エネルギー貯蔵において特に深刻化します。高いエネルギー密度によって火災リスクが大幅に高まるうえ、各分野で需要が拡大することでサプライチェーンへの負荷がさらに増し、エネルギー主権を脅かすためです。
一方で、既存のバッテリーソリューションは、特に都市部における現在のインフラ需要が求めるコスト・安全性・性能を十分に満たす設計とはなっておらず、イノベーションのさらなる加速が求められています。また、火災リスクに起因する許認可上の制約や長期化する遅延は、エネルギー貯蔵システムのプロジェクト開発事業者にとって最大の懸念事項となっています。
アルシムの物理インフォームドAIプラットフォームは、バッテリーイノベーションの加速を目的として設計されており、新たな化学系の発見から開発、スケールアップに至るプロセスを抜本的に改善します。
- 物理法則に基づくAIを活用し、膨大で複雑なバッテリー化学系の候補を効率的に絞り込みます。個々の候補を個別に探索するのではなく、実用化可能な不燃性かつ高性能なバッテリー化学系へと迅速に収束させます。
- 機械学習と自動化されたクローズドループ実験を統合することで、各試験から得られる知見を最大限に活用し、従来の試行錯誤型アプローチを超えて、材料、セル設計、動作条件にわたる開発の進展を加速します。
- 電気化学・材料・分子レベルでの継続的な診断とフィードバックにより、バッテリーの挙動だけでなく、その根本的なメカニズムの理解を深めます。これにより、研究段階からプロトタイプ、パイロット生産、商業生産に至るまで、的を絞った最適化と堅牢で予測可能なスケールアップを可能にします。
- 材料、セル構造、製造プロセスをエンドツーエンドでAIにより最適化するシステムレベルの協調設計を推進し、性能・安全性・コスト・製造性を大規模に同時達成します。
このイノベーション・プラットフォームのアプローチは、アルシムのNa-Series開発を支えるものであり、同社が規模拡大を進める中で、継続的なイノベーションを迅速に提供できる体制を整えるものです。
アルシムのNa-Seriesナトリウムイオンバッテリーは、1年未満で特定、試験、開発、構築された化学系を用いて迅速に開発されました。Na-Seriesバッテリーは、不燃性でありながら、高性能、低価格、そして競争力のあるエネルギー密度を兼ね備えています。また、より安全で強固なサプライチェーンを採用することで、従来のリチウムイオンバッテリーと比べて、安定的で強靭なサプライチェーン上の優位性を実現します。
アルシム・エナジーの共同創業者であり、MITの工学教授であるKripa Varanasi(クリパ・バラナシ)博士は、次のように述べています。「エネルギー移行は、エネルギー貯蔵におけるより優れた解決策を何十年も待つ余裕はありません。求められているのは、イノベーションをインフラへと迅速に展開するための、根本的に新しいアプローチです。課題はもはや発見だけでなく、実装にあります。物理インフォームドAI、電気化学における深い専門知識、そしてセル構造、運用、製造に至るまでのシステムレベルの知見を統合することで、当社は、重要インフラ向けに、より安全で費用対効果に優れたバッテリー技術の継続的なイノベーションとスケーラブルな導入を可能にするプラットフォームを構築しました。」
Na-Seriesバッテリー、不燃性試験で優れた結果
アルシムは創業当初から、真に不燃性で高性能なバッテリー化学系の開発を明確な目標として掲げてきました。物理インフォームドAIプラットフォームは、この目標の達成を実現するとともに、熱暴走のリスクを排除するシステムの発見と改良を導きました。
アルシムは、厳格な試験を通じて、自社の化学系が持つ本質的な安全性を実証しました。断熱型暴走反応熱量計(ARC)試験では、Na-Seriesセルを室温から400°Cまで加熱しても熱暴走は一切発生せず、満充電状態のセルを対象とした釘刺し試験でも、破裂、発火、炎はいずれの時点でも確認されませんでした。これらの結果は、従来のバッテリー技術で課題とされてきた壊滅的な故障モードに対する優れた耐性を示すものです。さらに、本成果は、市場課題の解決に向けた真のイノベーションを実現するアルシムのプラットフォームの有効性を裏付けています。
アルシム・エナジーのCEOであるMukesh Chatter(ムケシュ・チャター)は、次のように述べています。「Na-Seriesの高い安全性により、リチウムイオンバッテリーが導入可能なあらゆる場所に加え、従来リチウムでは導入が難しかった領域にも展開が可能になります。均等化発電原価(LCOE)の観点から見ても、その優位性は明らかです。広い動作温度範囲により運用コストの大幅な削減が可能であり、セルレベルおよびシステムレベルのいずれにおいても初期コストは非常に競争力があります。さらに、高速な充放電性能と、短時間・中時間・長時間にわたる柔軟な用途対応を兼ね備えることで、アルシムのNa-Seriesはエネルギー貯蔵において本質的に優れたバッテリーとなっています。お客様にとっては、総所有コストの低減、リスクの低減、安全管理および熱管理要件の簡素化、導入の柔軟性の向上に加え、動的な電力価格を活用した高速充放電および最適化された運用により、収益機会の拡大が期待されます。」
アルシムのNa-Seriesバッテリーは、公益事業やマイクログリッド、データセンター、商業用不動産、産業用途、海洋環境、防衛システム、住宅用エネルギー貯蔵など、幅広い分野での活用が可能です。現在、同社は商用化に向けたロードマップを進めており、2026年第3四半期より、戦略的パートナー向けにセルおよびモジュールの出荷を開始する予定です。
アルシムについて
アルシム・エナジーは、バッテリー化学の再構築を通じて、より安全でスケーラブルなエネルギーの未来の実現に取り組んでいます。同社の主力製品であるNa-Seriesは、地球上に豊富に存在する材料を用いた、不燃性・高性能・低コストのナトリウムイオンバッテリーです。Na-Seriesは、独自の物理インフォームドAIプラットフォームを活用して設計されており、従来の試行錯誤型の実験手法と比較して、材料および商業的に実用可能な化学系の発見を10倍のスピードで実現します。バッテリー分野における高度な技術的知見と物理インフォームドAIを組み合わせることで、同プラットフォームは、構想段階から製造に至るまでの開発プロセス全体を加速するクローズドループシステムとして機能します。アルシムのNa-Series技術は熱暴走を排除し、データセンターや産業施設、住宅、商業用不動産、鉱山、軍事施設、電力インフラに至るまで、エネルギー貯蔵が求められるあらゆる場面で、安全かつ大規模な導入を可能にします。さらに、広い動作温度範囲により、安全性や性能確保のための空調(HVAC)システムを必要とせず、高速な充放電性能により1日複数回のサイクル運用が可能となることで、エネルギー貯蔵システムにおける高い経済性を実現します。アルシムNa-Seriesは、エネルギー貯蔵に適した、より優れたバッテリーです。
詳細については、alsym.com をご覧ください。
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