クロスボーダーのプライベート・クレジットは急拡大の見通し、その一方でオペレーションの複雑さが成長を阻害する可能性をCSCが指摘
クロスボーダーのプライベート・クレジットは急拡大の見通し、その一方でオペレーションの複雑さが成長を阻害する可能性をCSCが指摘
- GPの79%が、今後3年間でクロスボーダーのプライベート・クレジット取引が増加すると予測しており、そのうち半数超が急速な拡大を予測しています
- LPの40%は、レポーティングまたはオペレーションに関する懸念から、昨年プライベート・クレジットの投資機会を見送っています
- LPの92%が、専門性の高いアウトソーシングは透明性の向上につながると回答しています
デラウェア州ウィルミントン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- クロスボーダーのプライベート・クレジット取引は力強い成長が見込まれる一方で、そのオペレーションの複雑さが重要な課題として浮上しています。ビジネス管理とコンプライアンス・ソリューションの大手プロバイダーである CSC によると、リミテッド・パートナー(LP)の実に92%が、こうした取引の複雑さに懸念を示しています。
CSCの最新レポート『 Private Credit 2025: Global Strategies for a $1.5 Trillion Market(2025年プライベート・クレジット:1.5兆ドル市場に向けたグローバル戦略)』で公表された今回の調査結果は、プライベート・クレジットが急速な国際的拡大を続けるなかで、投資家とファンドマネージャーの間に生じつつある溝が広がっていることを浮き彫りにしています。1
LPとゼネラル・パートナー(GP)はいずれも、クロスボーダーのプライベート・クレジットの成長については楽観的である一方、オペレーション面の準備状況に関しては大きく見解が分かれています。GPのほぼ10人中8人(79%)が、今後3年間で同分野の成長を見込んでおり、そのうち半数超(51%)は大幅な拡大を予測しています。これに対しLPは慎重さを強めており、昨年は報告基準の不整合やリスク・フレームワークの不明確さといったオペレーション上の懸念から、40%が複数のファンドまたは投資機会を見送ったと回答しています。
「プライベートクレジットのグローバル展開が進んでいることは疑いようがありませんが、それに伴うオペレーションの複雑性を過小評価すべきではありません」と、CSCで欧州ファンドソリューション部門の責任者を務めるバス・クーネンは述べています。「複数の法域にまたがって事業を運営することは、報告要件、投資家の期待、コンプライアンス基準が迷路のように入り組んだ状況を生み出します。少数の市場を扱うだけでも難しい場合があります。投資家からのメッセージは明確であり、越境戦略への信頼は透明性、規制面での整合性、そして確実な実行にかかっています。」
GPは、クロスボーダー展開に伴うオペレーション上の課題を十分に認識しており、特にマネーロンダリング防止(AML)規制、多法域にわたる報告対応、そして多様な法制度のもとでコベナンツを履行させることをめぐる課題が挙げられます。LPからの透明性およびレポーティングに関する要求は、取引組成の複雑性に次ぐ、マネジャーにとっての主要な懸念事項となっています。
同時にLPは、ローンのパフォーマンスや借り手の信用力に関する、より詳細で一貫性のあるデータへと優先順位をシフトさせています。これらの指標は、現在ではローン単位のリターンや借り手の支払い動向に次ぐ重要項目として位置づけられており、流動性やポートフォリオ・リスクの可視性といったより広範な評価項目も、こうした詳細データを通じて評価されるようになっています。
高まる期待に応えつつ効率的に事業規模を拡大するため、多くのGPはテクノロジーの高度化に投資するとともに、専門性の高いサービス・プロバイダーとの連携を強化しています。現在、82%が第三者のローン・エージェントを利用しており、そのうち66%は過去1年間、継続的かつ定期的に利用していました。さらに88%が、今後その利用が増加すると見込んでいます。LPもこのシフトを強く支持しており、92%が、信頼できる専門業者にアウトソースしているGPは、特に複雑なクロスボーダー環境において、より高度な報告とリスクの透明性を提供する体制が整っていると考えています。
プライベート・クレジットは、本質的に手間のかかるアセットクラスであり、株式投資と比べてオペレーション面での負荷がはるかに大きいのです」と、 CSCの北米マネジング・ディレクターであるデービッド・キムは述べています。「LPは必要なデータが存在することを理解しており、透明性、一貫性、詳細性といったより多くの情報を求めています。これにより、マネジャーには報告能力の向上とオペレーション体制の強化が現実的に強く求められる状況となっています。」
同氏はさらに次のように述べています。「現在、多くのマネジャーが、ローン・エージェンシーやファンド管理からSPVのマネジメントに至るまで、投資ライフサイクル全体を支援してくれるパートナーを求めています。CSCは、真にエンド・ツー・エンドのソリューションを提供できる規模、専門性、そしてインフラストラクチャを備えた、数少ないプロバイダーの1社です。」
CSCの『 2025年プライベート・クレジット:1.5兆ドル市場に向けたグローバル戦略』レポートのコピーをご希望の方は、 cscglobal.com/service/campaigns/private-credit-2025 からダウンロードしてください。
1CSCはPureProfileと共同で、世界のプライベート・キャピタル分野のプロフェッショナル500名を対象に調査を実施しました。その内訳は、北米、欧州(英国を含む)、アジア太平洋地域にわたるGP 300名とLP 200名です。回答者はいずれも、資産運用会社、年金基金、保険会社、ウェルス・マネジメント企業などにおいて、ファンド運用、投資、リスク管理の職務を担うシニア層でした。
CSCについて
CSCは、ビジネス管理およびコンプライアンスソリューションのリーディングプロバイダーであり、オルタナティブファンドマネージャーや資本市場の参加者に業界をリードする専門知識と比類のないグローバルなリーチを提供しています。 CSCは、深い組織経験とカスタマイズされたアプローチを活用し、幅広いプライベートおよびパブリック市場取引、複雑なファンド戦略、拡張可能な業務をサポートする包括的なファンド管理、信託、代理、コンプライアンスサービスを提供しています。
CSCは、フォーチュン500® 企業の90%以上、およびPEI300企業の70%以上から信頼されるパートナーとして、140を超える管轄区域およびさまざまな資産クラスにわたる複雑な業務や取引を顧客が円滑に遂行できるよう支援しています。世界中に広がる幅広い機能を活用し、当社の専門チームは、各顧客のニーズに合わせたソリューションを提供しています。1899年の設立以来、非公開企業として専門的に経営されている当社は、グローバルな事業展開、各地域の専門知識、革新的なソリューションを組み合わせ、お客様の成功を支援しています。
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