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東芝:マイコンとモータードライバーを統合した「SmartMCD™」シリーズ新製品のサンプル出荷開始について

~三相ブラシレスDCモーター制御用、低速センサーレス制御技術搭載~

川崎--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 東芝デバイス&ストレージ株式会社は、マイクロコントローラー(マイコン)とモータードライバーを統合した「SmartMCD™」[注1]シリーズの新製品として、三相ブラシレスDCモーター向けに低速駆動域でのセンサーレス制御技術を搭載した「TB9M030FG」のエンジニアリングサンプル出荷を開始しました。TB9M030FGは、車載の電動ウオーターポンプや電動オイルポンプ、電動ファン、電動ブロワーなどで使用する三相ブラシレスDCモーターのセンサーレス制御に適しています。

近年、車載機器では、ウオーターポンプ、オイルポンプおよびファンなどが電動化しており、これらに使用されるモーターには、さらなる高効率化・静音化・小型化が強く求められています。また、搭載ECU[注2]の増加に伴い、部品点数の削減や基板スペースの縮小が重要となり、マイコンとモーター制御用ゲートドライバーを一体化した高集積デバイスへのニーズが高まっています。
さらに、三相ブラシレスDCモーターのセンサーレス制御では低速域の位置検出が課題であり、ゼロ速[注3]から安定制御可能な高性能なセンサーレスFOC[注4]技術が求められています。

新製品は、マイコン(Arm® Cortex®‑M0コア)、Flashメモリー、三相ブラシレスDCモーター駆動用のNチャネルパワーMOSFETを制御・駆動するゲートドライバー、LIN[注5]トランシーバー、および車両のバッテリーレベルで動作可能な電源システムを、9×9mm (typ.) の小型QFP48パッケージに集積しています。これにより、ECUの小型化や部品点数の削減に貢献します。

また、当社独自のハードウェアであるベクトルエンジンを内蔵しており、FOC制御モーターアプリケーションにおけるCPU負荷の低減やソフトウェアプログラム容量の削減が可能です。

さらに、当社オリジナルの低速駆動域でのセンサーレス制御技術により、突極性モーター[注6]で、ゼロ速からの低速駆動域でも位置センサーを用いずにFOC制御が可能です。従来手法である高調波重畳方式[注7]と比べて、高調波注入による騒音が発生しないため、静音化にもつながります。

新製品は、車載電子部品認定規格のAEC-Q100[注8] (Grade 0)に適合しています。

これらの特長によりTB9M030FGは、車載機器の小型化・部品点数の削減と、より高度で複雑なモーター制御を実現でき、さまざまな車載モーターアプリケーションで活用できます。

当社は今後も、車載システムに必要な機能を搭載したSmartMCD™シリーズのラインアップを拡充し、車載システムの小型化や部品点数の削減に貢献していきます。

[注1]

東芝デバイス&ストレージ株式会社が開発した車載MCD(Motor Control Driver)シリーズで、マイコンとモータードライバーを統合した製品群の総称 

[注2]

ECU (Electronic Control Unit) : 自動車に搭載される電子制御ユニットの総称 

[注3]

ゼロ速 : モーターが通電・制御されている状態で、回転が停止している状態を指す 

[注4]

FOC (Field Oriented Control):ベクトル制御 (Vector Control:モーターのトルクと磁束(磁界)を直行する2つの成分として分離して制御する方式)の代表的な方式で、モーターの回転座標系 (dq座標系)を用いて磁束成分(d軸)とトルク成分(q軸)を独立に制御する方式 

[注5]

LIN (Local Interconnect Network) : 主に自動車の電子制御ユニットECU間の通信に使われるシリアル通信プロトコルの1つ 

[注6]

突極性モーター : ローターに磁気異方性があり、d軸と q軸のインダクタンス差 (Ld≠Lq) を持ち、モーター内部の磁気抵抗(リラクタンス)の差によって発生するリラクタンストルクを発生可能な三相ブラシレスDCモーター 

[注7]

高調波重畳方式 : モーターの位置を検出するために、高周波の電圧(または電流)信号をモーターを駆動する基本波に重ねて注入するセンサーレス制御方式

[注8]

AEC‑Q100:Automotive Electronics Council が策定した、車載電子部品、特にICの信頼性および品質に関する認定規格 

応用機器

車載機器

  • 電動ウオーターポンプ
  • 電動オイルポンプ
  • 電動ファン
  • 電動ブロワーなど

新製品の主な特長

  • 三相ブラシレスDCモーターのセンサーレス制御ゲートドライバーIC (チャージポンプ回路内蔵)
  • 32bit MCU (Arm® Cortex®-M0)、動作周波数 : 40MHz (低速・高速オンチップ発振器)
  • 内蔵メモリー (ECC[注9]付き)
    Code Flash : 64KByte、ROM : 12KByte、RAM : 4KByte
  • FOC制御用ベクトルエンジン (VE) 、プログラマブルモータードライバー (PMD)[注10]内蔵
  • 1シャント抵抗・電流検出アンプ[注11]、12ビットA/Dコンバーター、10ビットA/Dコンバーター内蔵
  • 突極性モーターを使用することで、ゼロ速からの低速駆動域でも位置センサーレスでFOC制御が可能

[注9]

ECC (Error Correction Code) 機能を内蔵しており、1ビット誤り訂正(SEC)および2ビット誤り検出(DED)に対応 

[注10]

プログラマブルモータードライバー(PMD) : モーター制御用に設計されたハードウェアモジュールで、PWM (Pulse Width Modulation) 生成、通電制御、異常検出制御などをハードウェアで行い、モーター制御の処理負荷を軽減する 

[注11]

シャント抵抗・電流検出アンプ:モーターに流れる電流を電流検出用シャント抵抗と電流検出アンプで間接的に推定する 

新製品の主な仕様

品番

TB9M030FG

対応モーター

三相ブラシレスDCモーター

主なファンクション

1シャント抵抗・電流検出アンプ搭載、

センサーレスFOC制御/矩形波制御用ハードウェア (VE、PMD、ENC[注12])

LIN物理層 : 1ch (レスポンダー専用)

通信方式

LIN通信/PWM通信[注13]選択型、UART、SPI

主な異常検出機能

低電圧検出 (Vcc (内部5V))、

高電圧検出 (Vdd (内部1.5V))、

過熱検出、過電流検出、

外付けパワーMOSFETのオープン/ショート故障検出など

絶対最大定格

電源電圧 Vbat (V)

-0.3~+40

動作範囲

電源電圧 Vbat (V)

6~18

動作温度 Topr (°C)

Ta=-40~+150

Tj=-40~+175

パッケージ

名称

P-HTQFP48-0707-0.50-002

サイズ (mm)

Typ.

9.0×9.0

信頼性

AEC-Q100 (Grade 0) 適合

量産時期

2027年1月予定

[注12]

ENC (Encoder) : エンコーダー入力回路、モーターの回転状態 (位置・速度・回転方向) を検出するエンコーダーからの信号を受け取る回路 

[注13]

PWM通信 : PWM (Pulse Width Modulation) 信号のデューティー比 (パルス幅) を主な情報として、モジュール間で通信する方式 

新製品の詳細については下記ページをご覧ください。
TB9M030FG

当社の車載モータードライバー製品については下記ページをご覧ください。
アナログデバイス

*Arm、Cortexは、米国および/あるいはその他の国におけるArm Limited (またはその子会社)の登録商標です。
*SmartMCD™は東芝デバイス&ストレージ株式会社の商標です。
*その他の社名・商品名・サービス名などは、それぞれ各社が商標として使用している場合があります。
*本資料に掲載されている情報 (製品の価格/仕様、サービスの内容及びお問い合わせ先など) は、発表日現在の情報です。予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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e-mail: semicon-NR-mailbox@ml.toshiba.co.jp

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