-

H3ダイナミクスとハイリウム・インダストリーズが力を合せて液化水素電気飛行の能力を向上へ

  • 当初は無人航空機・ドローン業界に重点を置き、バッテリーの10倍、圧縮水素の3倍の性能向上を実現
  • 提携両社は、水素電気で大西洋を横断する初の試みとして、重量わずか25kgの初の液化水素無人航空機を準備してきた

仏トゥールーズ & 韓国ソウル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- (ビジネスワイヤ) -- H3ダイナミクスハイリウム・インダストリーズは、ハイリウムの液化水素貯蔵・液化ソリューションとH3ダイナミクスの分散型水素電気推進ナセル超軽量燃料電池、新しい水素ドローン燃料補給ステーションという強みを組み合わせ、ゼロエミッション水素電気飛行のパフォーマンスを高めるために、力を合せてきました。

液化水素への移行は、小型の電動無人システムにとって、能力の重要な飛躍を意味します。極低温(液体)水素は、同じ体積で圧縮ガスの3倍のエネルギーを蓄えます。つまり、配達用ドローンはより遠くまで飛ぶことができ、地図作成やISRミッションはさらに大きなスケールで行えるようになります。

このパフォーマンスの飛躍を具体的に説明すると、H3ダイナミクスが昨年7月にフランスでデモを行ったのと同じ25kgの水素電気推進UAVであれば、1回の充填で900km以上飛行できるようになります。圧縮水素を使用した場合、その飛行距離は400kmに短縮しますが、それでもバッテリー駆動の同等機と比べて3倍以上です。

H3ダイナミクスのタラス・ワンケウィッチ最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「両社の世界的なクラス最高のソリューションを組み合わせることで、低高度電動飛行の世界的な性能限界を突破することができます。私たちは、ハイリウムと協力して、水素電気推進飛行を次のレベルに進めることを誇りに思います。」

現在、水素飛行船マルチローター機垂直離着陸機(VTOL)など、H3ダイナミクスが駆動システムを提供するあらゆる形態の水素ドローンや水素UAVは、圧縮水素システムよりもさらに3倍、バッテリーより10倍も飛行時間を伸ばす方法を手に入れたことになります。

またH3ダイナミクスは最近、水素UAVの運用のために、初の水素製造と自動水素充填モバイルステーションを発表しました。H2FIELDと名付けられたこのモバイルステーションは、水から水素を製造し、圧縮水素ガスタンクを事業者に提供します。H3ダイナミクスとハイリウムの提携では、液化水素タンクの充填ができるようにステーションをアップグレードする予定です。

韓国で開発されたハイリウムの画期的な技術は、最も先進的なソリューションの1つであり、既に多くのアプリケーションで実証されています。また、韓国は液化水素標準化のための開発をリードしています。ある地方の提案は、世界のISO委員会で規格の草案として受け入れられました。

現在、世界有数の航空宇宙工学学校であるISAE SUPAERO Toulouseが主導するプログラムにおいて、南大西洋の3300km横断を試みるべく、ハイリウムとH3ダイナミクスの技術を統合中です。H3ダイナミクスのチームは、小型の液化水素タンクを格納し、すべての推進サブシステムの熱挙動を管理できる特殊な機体設計を開発しました。

液化水素技術は、H3ダイナミクスの水素電気推進器ナセルのロードマップの次のステップにもなります。この自己完結型ナセルを搭載した最初のツインエンジン貨物用ドローンは、2022年夏、各ナセルに1個ずつ2個の圧縮水素タンクを使用して、パリの空に離陸しました。現在の目標は、より軽量の構造で燃料容量を増大させた液化水素タンクへと切り替えることです。

H3ダイナミクスについて www.h3dynamics.com

H3ダイナミクスは、分散型水素電気推進、さらには水素燃料補給や空港電源のソリューションに関する独自の技術ソリューションにより、航空機を脱炭素化することを使命としています。当社は、現時点で小規模で拡張性のあるソリューションから商業的にスタートすることで、長期的な水素航空機開発のリスクを軽減する独自の道筋を構築しています。H3ダイナミクスは、トゥールーズ、オースティン、シンガポールの3つの地域本部で93人のチームメンバーを抱えています。当社は、欧州委員会傘下のゼロエミッション航空連合サステイナブル・エアロ・ラボルフトハンザ・クリーンテック・ハブパリ先進航空モビリティー同盟、そしてトゥールーズのエアロスペース・バレーのメンバーです。

ハイリウム・インダストリーズについて:http://hylium-industries.com/

ハイリウム・インダストリーズは、韓国科学技術研究院(KIST)のベンチャー企業として2014年に設立されました。以来、ハイリウムは韓国政府の研究開発支援を受けて、韓国初の極低温液化水素製造・貯蔵技術を開発してきました。

ハイリウムは、水素液化システムに関連するさまざまな技術を開発し、20以上の特許と知的財産権を所有しており、さらに多くの特許を出願中です。2015年、ハイリウム・インダストリーズの技術は、「小容量水素液化技術における最優秀アプリケーション」が評価されてラッセル・B・スコット記念賞を受賞し、米国低温工学学会から認められました。

原文はbusinesswire.comでご覧ください:https://www.businesswire.com/news/home/20230116005162/en/

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。 

Contacts

Taras Wankewycz
CEO, H3 Dynamics
taras@h3dynamics.com
www.h3dynamics.com

More News From H3 Dynamics

H3ダイナミクスとCarbonixがオーストラリア初の水素VTOL無人航空機の構築で協力

シドニー--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- H3ダイナミクスとオーストラリアのUAV製造企業のCarbonixは、オーストラリア初の水素電気式VTOL(垂直離着陸)無人航空機システム(UAS)の開発および製造で協力します。Carbonixはオーストラリアの一流UAVメーカーで、高度な複合材製造、航空構造設計、垂直離着陸向けの高度制御システムに関する独自の専門知識を持っています。H3ダイナミクスは15年以上、最先端の水素UAV技術に取り組んでおり、最近、画期的な水素電気ナセル技術を発表したばかりです。 水素電気システムは、バッテリーと比べて飛行時間を数桁違いに増加させることができ、オーストラリア大陸の規模、人口密度の低さ、そして目視範囲外(BVLOS)の商用ドローン運用に関する世界的に特別な実績にふさわしいと言えます。 水素によって航続距離を延長できるため、電力線、パイプライン、鉱業マッピング、広大な土地の測量など、高額なヘリコプターや軽飛行機の使用に長らく依存しているCarbonixの既存の長距離線形検査アプリケーションをサポートできます。 この新たに発表...

H3ダイナミクスが世界初の水素航空機推進ナセルを完成

米テキサス州オースティン & 仏トゥールーズ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- H3ダイナミクスは、世界初の完全統合型の水素電気推進航空機ナセルを成功裏に完成させました。これは将来の水素航空機設計の推進力を実現するための中核的電力ソリューションとなります。 今後数年間で、このような分散型水素電気推進アーキテクチャーは、19人、80人、あるいは100人以上の乗客を航空機に乗せることもできなくはありません。そうなれば、航空会社は、新登場のバッテリー型航空機が目標としてきた短距離の飛行距離を超えて、2500km以上の中・長距離路線をカバーできるようになります。 H3ダイナミクスは、単一の集中型水素燃料電池システムの代わりに、バッテリー、燃料電池、水素貯蔵装置、小型電気モーターを組み込んだ複数の統合パワートレインを翼に分散して搭載しています。これは、各燃料電池システムのサイズ、ハイブリッド電池パック、熱管理の課題がすべて小さくなり、システムの管理しやすさと安全性が改善されることを意味します。 2018年、H3ダイナミクスは全面的な分散型水素推進力に関する特許を国際...
Back to Newsroom