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横河電機、オープン・プロセス・オートメーション(OPA)に関するフィールドテストのシステムインテグレータに選定

~ExxonMobilとの共同プロジェクトで、OPAシステムをテストベッドから実際の製造プロセス設備へと移行~

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- (ビジネスワイヤ) -- 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市、代表取締役社長:奈良 寿)は、ExxonMobil(エクソンモービル)から、オープン・プロセス・オートメーション (OPA)システムを用いてプラント全体にわたる製造設備を稼働させる業界初のフィールドテストにおいて、システムインテグレータに選定されたことをお知らせします。このフィールドテストは、米国メキシコ湾岸にあるExxonMobilのプラントで実施され、既設の分散型制御システム(DCS)とプログラマブルコントローラ(PLC)を、Open Process Automation Standard(O-PAS™)規格を満たすひとつの統合システムに更新されます。OPA技術やインターフェースの導入により、制御機能が強化されます。

ExxonMobil Research and Engineering CompanyのOPAプログラムマネジャーであるRyan Smeltzer氏は次のように述べています。「ExxonMobilは、YOKOGAWAとともに、既存プラントでのOPAシステム初のフィールドテストの実施という重要な節目にたどり着けたことを、大変うれしく思います。このプロジェクトは、YOKOGAWAと緊密に連携し、OPAのコンポーネントとO-PAS規格を試験してきた大きな成果を活用します。フィールドテストは、OPAを商用化し、自動化システム・制御システムからの付加価値を認識するための次なるステップとなります。」

プロセス産業の多くは、ほぼ全ての製造設備において、複数のサプライヤー独自の生産制御システム(製造実行管理システム、DCS、PLC、ヒューマン・マシン・インターフェース、入出力機構、など)を統合しなければなりません。その結果、新規プロジェクトのコスト、システムの運用や保守を含めたトータルコストが高くなってしまいます。OPAシステムは、コンポーネント間でコンフィギュレーションとアプリケーションのポータビリティを可能にすることで、さまざまなサプライヤーからベスト・イン・クラスのコンポーネントの統合を容易にします。これにより、制御システムのトータルコストを最適化することができます。

今回のフィールドテストは、YOKOGAWAがExxonMobilとOPAを継続的に支援する上で重要な節目であると共に、OPA技術を単なるコンセプトから、プロセス産業における従来のオートメーションに代わる実用性のある選択肢へと変える重要な機会でもあります。当社では、プロジェクトの基本設計フェーズの作業を開始しており、2,000以上の入出力モジュールを含むOPAのフィールドテスト用システムは、2023年に稼働開始の予定です。

ExxonMobilとYOKOGAWAは、テキサス州ヒューストン近郊にある開発オフィスで2年間にわたりOPAテストベッドを共同運用し、OPA技術の開発、試験、改善を進めてきました。この協働を通じてOPAのフィールドテストに向けた多くの中核機能を開発すると共に、適合性を評価してきました。YOKOGAWAはフィールドテストと並行して、今後も最新のO-PAS規格に従って、OPA技術の改善に継続的に取り組んでいきます。

※オープン・プロセス・オートメーション:オープンプロセスオートメーションフォーラム(The Open Group Open Process Automation™ Forum:OPAF)が開発中の規格に基づき、オープンで相互運用性に優れ、かつセキュリティの高いプロセス制御アーキテクチャです。ExxonMobilと当社は、共にOPAFのメンバーです。OPAFはエンドユーザー、サプライヤー、システムインテグレータ、標準化団体およびアカデミアで構成されるグループです。

関連ページ
Open Process Automation
https://www.yokogawa.com/us/solutions/solutions/open-process-automation/(英文)

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