ヒト軟骨細胞の老化を逆転、若さを取り戻す 初の偉業に江戸川病院(東京)が成功

変形性関節症に罹患した軟骨細胞の老化逆転についての論文がネイチャー・サイエンティフィック・リポーツ誌に掲載

ノーベル賞受賞者 小柴昌俊教授(前列右)、江戸川病院理事長 加藤正弘医師(前列左)、江戸川病院院長 加藤正二郎医師(後列右)、共同研究者 サミュエル・JK・アブラハム(後列左)(写真:ビジネスワイヤ)

東京--()--(ビジネスワイヤ) -- 加齢による摩耗、怪我、変形性関節症等で損傷した膝関節の軟骨は、関節置換手術の際に取り除かれ廃棄されています。しかし、この軟骨が、細胞の老化を逆転させる画期的な技術(老化関連の β- ガラクトシダーゼ、p16、p21マーカーにより確認)によって若返り、細胞治療に利用できるという論文がNature誌のScientific Reports (www.nature.com/articles/s41598-021-93607-9) に掲載されました。

この論文の研究は、故小柴昌俊教授(2002年ノーベル賞受賞者)と江戸川病院理事長である加藤正弘医師が、老化した関節の若返りについて交わした会話がきっかけで開始され、整形外科医である同病院院長の加藤正二郎医師が、EELS-TALC技術(Enriched with Essentials and Lapped in Scaffold, Transplant-suitable Autologous Leveraged Chondrocytes、必須成分が豊富で、足場で保持された、移植に適した​自家組織活用型の軟骨細胞)を開発したことで、今回の成果につながりました。

ヒトの体、臓器、組織、細胞の老化は不可逆的であり、実験室環境では体内よりもはるかに速く老化が進みます。しかし、EELS-TALC技術は、組織工学に基づき、オービタル・シェーカーで化学合成されたポリマー足場を用いて体内と同様の環境を作ることで、遺伝子操作や動物由来の製品を用いることなく組織を若返らせるとして、これまで信じられてきたことを根底から覆しました。

EELS TALCで培養した軟骨細胞は、すべての理想的な特性を備えており、ACIおよびMACI治療に最も適したものとして推奨できるとしています。

(i) 関節本来のヒアルロン酸軟骨をもたらす:
https://doi.org/10.1016/j.jor.2017.01.003

(ii) ヒアルロン酸が豊富で、治癒の改善に理想的:
https://doi.org/10.1016/j.knee.2021.02.019

(iii) 健康な軟骨であることを示すmiRNA140が増強される:
https://doi.org/10.1016/j.lfs.2021.119553

(iv) 間葉系幹細胞及び軟骨前駆細胞を損傷組織から培養:
https://doi.org/10.1016/j.jor.2021.01.005

(v) 多能性マーカーの発現と組織様の成長:
https://doi.org/10.1016/j.reth.2020.03.006

(vi) テロメアの長さの増加により若さを証明:
2021年に英国発生生物学会・遺伝学会・英国老年学会で発表。

(vii) SA-ß-Gal、p16、p21の低下により老化の逆転を確認:
www.nature.com/articles/s41598-021-93607-9

(viii) 前臨床研究では生体内での成功を実証:
https://doi.org/10.1016/j.jor.2017.01.003

EELS-TALC法は、ゲノム改変、がん遺伝子、ウイルス、複雑な成長因子を伴わない安全な技術です。現在、加藤正二郎医師は、臨床研究に先立ち、EELS、JBM Inc、ジーエヌコーポレーション、NCRM(インド)の協力を得ながら、病院とラボの間で組織と細胞を輸送するOPTRACT法https://doi.org/10.1007/s10529-021-03116-y)、及び追加の安全パラメーターに基づいた理想的な方法を確認しているところです。

Contacts

Samuel JK Abraham
info@gncorporation.com

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