-

株式会社ファミリーマートに関するオアシスの声明

(コード番号 8028)

* オアシスはファミリーマートの取締役会に対して、少数株主保護を求める

* オアシスはファミリーマートの取締役会に対して、特別配当の実施を要請

* オアシスはファミリーマートに対して当該特別配当の基準日を公開買付けの決済前に設定することを要請

香港・東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- (ビジネスワイヤ) -- オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッド(以下「オアシス」)は株式会社ファミリーマート(コード番号 8028)(以下「ファミリーマート」または「同社」)の少数株主であるファンドの運用会社です。

2020年7月8日、ファミリーマートの親会社である伊藤忠商事株式会社(コード番号8001)(以下「伊藤忠」)は伊藤忠の子会社であるリテールインベストメントカンパニー合同会社により一株当たり2,300円でファミリーマートに対して公開買付けを実施したのち、ファミリーマートを非上場化する旨を発表しました。

本公開買付け価格は、ファミリーマートの特別委員会のフィナンシャル・アドバイザーであるPwCアドバイザリー合同会社(以下「PwC」)がDCF方式によって算定したファミリーマートの一株当たりの価値が2,472円から3,040円であるのに対し、その下限にも満たない価格です。本案件に関連して、ファミリーマートの価値を算定したフィナンシャル・アドバイザー三社(伊藤忠に対するフィナンシャル・アドバイザーを含む)はいずれも本公開買付け価格2,300円が公正なものであるとの意見は表明しておりません。

ファミリーマート自身も本公開買付価格が低すぎるものであることを「(訂正)「親会社である伊藤忠商事株式会社の子会社であるリテールインベストメントカンパニー合同会社による当社株券等に対する公開買付けに係る意見表明に関するお知らせ」の訂正に関するお知らせ」において言及しています:

「2010年以降に発表された非公開化を目的とした買付規模が500億円以上の他の公開買付けの事例におけるプレミアムの水準と比較し十分なプレミアムが付されているとは認められない等、当社の一般株主の皆様に本公開買付けへの応募を積極的に推奨することができる水準には達していないとの結論に達した

ファミリーマートが少数株主を守るために十分責務を果たしたとはいえないものの、まだ手遅れではありません。

2020年8月5日、伊藤忠のCFOは「ファミリーマートにTOB価格2,300円以上の価値があるとは全く考えていない」、「ファミリーマートへのTOBが成立しない場合、非上場を断念する」とコメントしました。伊藤忠がファミリーマートの価値を一株当たり2,300円以上のものであると考えていることは、本公開買付けの実施により、同社の全ての少数株主から株式を買おうとしていることから明らかです。

オアシスはファミリーマートが公開買付けの決済前に特別配当の基準日を設定し、特別配当を実施することを要請します。この手法によってのみ、株主に対して公正な価値を担保できると考えております。ファミリーマートの定款には取締役会の決議により配当を実施できるとの記載があり、特別配当に関して株主総会による承認を得る必要ありません。ファミリーマートは一株当たり最大1,062円の特別配当を実施するのに十分な分配可能額を有しています。

取締役は非上場化案件において公正な価値を担保する善管注意義務を負っています。オアシスはファミリーマートの取締役会には特別配当を検討する義務があると考えており、またファミリーマートが株主に対して公開買付けへの応募を積極的に推奨することができる水準まで、株主が受け取る経済的価値を引き上げる義務があると考えております。

ファミリーマートのフィナンシャル・アドバイザーであるメリルリンチ日本証券株式会社のDCF方式によるファミリーマートの一株当たり価値の中央値は2,743円であり、PwCは同2,756円です。オアシスはこれらのバリュエーションも低水準であり、公正な価値ではないと考えておりますが、ファミリーマートはこれらを最低限参照するべきです。

公開買付け届出書において、特別配当が行われた場合、公開買付者が本公開買付けを撤回する可能性がある旨、ならびに公開買付け価格を引下げる可能性がある旨の記載はありません。そのため公開買付けに応募したいと考える株主がいた場合、ファミリーマートはその株主を公開買付けそのものが撤回されるリスクにさらすことなく特別配当を実施するという選択をとることができます。

オアシスはファミリーマートに対し、少数株主保護、伊藤忠だけでなく全ての株主が公正な価値を享受できるよう特別配当を発表することを強く要請すると同時に、それが経済産業省の発表した公正なM&Aの在り方に関する指針や日本におけるコーポレート・ガバナンス改革の主旨に沿うものであると確信しています。

オアシスについて

オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッドは、さまざまな国やセクターにわたる幅広い資産クラスの投資機会に注目するプライベート投資ファンドです。オアシスは2002年、現在最高投資責任者 (CIO) を務めるセス・H・フィッシャーによって設立されました。オアシスに関する詳しい情報は、https://oasiscm.comをご覧ください。オアシスは日本の金融庁の「責任ある機関投資家の諸原則(日本版スチュワードシップ・コード)」を遵守し、この原則に沿って投資先企業の監視・関与を行っています。株主の皆様に対して、権利(議決権を含むが、それに限定しない)の共同行使を勧誘あるいは要請することは一切なく、見解や意見の表明や、他の株主と対話するためのその他の活動により、日本の金融商品取引法に基づき他の株主との共同保有者とみなされる、またはそのように取り扱われる意図はありません。また、今後の定時株主総会に関して、オアシスに対する議決権の代理行使の許可や委任を他の株主に勧誘・要請する意図はありません。いかなる株主に対しても、株主に代わって議決権を行使する上で、オアシスやその他の第三者を代理人として承認するよう勧誘、奨励、誘導、または要求することはなく、そのようにみなされるべきものでもありません。

Contacts

Taylor Hall(テイラー・ホール)
media@oasiscm.com

Oasis Management Company Ltd.


Release Versions

Contacts

Taylor Hall(テイラー・ホール)
media@oasiscm.com

More News From Oasis Management Company Ltd.

オアシスが小林製薬のために取締役を提訴した株主代表訴訟の 第1回口頭弁論期日が2025年10月14日に開催

香港--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッド(以下「オアシス」)は、製薬会社であり食品製造会社である、小林製薬株式会社(以下「小林製薬」又は「同社」)(証券コード:4967)の株式を 10.1%以上保有するファンドの運用会社です。オアシスは、小林製薬の第2位の大株主、そして最大の機関投資家株主として、被害者への補償、紅麹事案の根本的な原因の究明及び再発防止のために小林製薬のコーポレート・ガバナンスを改善すべくエンゲージメントを加速してまいりました。 本日、紅麹事件における取締役に対する責任の追及を目的として、オアシスが小林製薬のために提起した、株主代表訴訟(以下「本訴訟」)の第1回口頭弁論期日が予定されています。オアシスは、本訴訟が小林製薬における機能不全に陥ったコーポレート・ガバナンスを正すとともに、取締役らの諸義務の違反により小林製薬が被った少なくとも135億円の損害を回復する一助になると考えています。 小林製薬の紅麹事件の概要 紅麹事件は、小林製薬が製造・販売した紅麹関連製品(以下「本件製品」)によって発生し...

オアシスによる株式会社りそなホールディングスとの株式会社デジタルガレージ株式譲渡合意に関するお知らせ

香港--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オアシス・マネジメント・カンパニーリミテッド(以下その運用するファンドと総称して「オアシス」または「弊社」といいます)は、株式会社りそなホールディングス(以下「りそなHD」といいます)に対し、保有する株式会社デジタルガレージ(以下「デジタルガレージ」といいます)の全ての株式の譲渡(以下「本取引」といいます)について本日合意いたしましたので、発表いたします。 オアシスは、デジタルガレージが決済事業や投資事業において有する競争優位性や事業拡大の余地に着目し、2020年来、デジタルガレージに対し投資を行ってまいりました。本日時点でオアシスの保有するデジタルガレージ株式は8,520,200株であり、議決権比率にして約18.6%に相当します。オアシスは投資期間中、デジタルガレージの企業価値向上を目指して、デジタルガレージ経営陣へのエンゲージメントを行って参りました。 この度、オアシスはりそなHDより、オアシスの保有するデジタルガレージ株式を買い受けたいとの申し出を受け、本取引に合意いたしました。りそなHDはデジタルガレージと既...

オアシスはクスリのアオキの社長及び副社長の解任を引き続き求める (証券コード:3549 JT)

香港--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッド(以下「オアシス」といいます。)は、株式会社クスリのアオキホールディングス(3549 JT)(以下「クスリのアオキ」、「アオキ」または「同社」といいます。)の株式を約9.1%保有するファンドの運用会社です。オアシスは「責任ある機関投資家」の諸原則《日本版スチュワードシップ・コード》を遵守しており、この原則に沿ってオアシスは投資先企業のモニタリングとエンゲージメントを行っております。 アオキの長期株主であるオアシスは、アオキの株主に対し、2025年8月に予定されている定時株主総会において、長期間にわたり少数株主の利益がないがしろにされていることに対して、アオキの指導的立場にいる青木宏憲社長及び青木孝憲副社長(以下「青木兄弟」といいます。)に対して責任を負わせることを要請いたします。 アオキの2023年の定時株主総会以来、オアシスはアオキの株主に対して、青木兄弟に率いられたアオキのガバナンス体制、そして特に、青木兄弟に対して発行された本ストック・オプションに対する異議を表明す...
Back to Newsroom