GSMAの新調査:IoTがもたらす1兆1000億ドルの収益機会でシェア拡大を目指す通信事業者は、接続性以外にも目を向ける必要あり

GSMAインテリジェンスが世界におけるIoTの接続件数と収益の予測を発表

ロンドン--()--(ビジネスワイヤ) -- GSMAインテリジェンスの新しいデータによると、モノのインターネット(IoT)の世界市場は、2025年までに売上高が1兆1000億ドル1に達し、IoT市場の価値は接続性からプラットフォーム、アプリケーション、サービスへと移行する見込みです。その時点のIoT接続件数(セルラー2および非セルラー)は、主として産業IoT市場の成長に後押しされ、250億件以上に達する見通しです。アジア太平洋地域は接続件数と収益3の両方において、世界最大のIoT地域になると予測されています。

GSMAインテリジェンスのIoT担当主任アナリストのSylwia Kechicheは、次のように述べています。「接続された消費者向け機器や産業機械の数が急増するに伴い、IoTエコシステムは今後10年間に、1兆億ドル規模の市場へと発展するでしょう。しかしIoTの収益機会は、単なる機器同士の接続から、特定分野向けにカスタマイズされたソリューションへと移行しています。エコシステムの企業が成功を収めるには、こうした市場の動向に合わせて、ビジネスモデルを適応させる必要があります。」

接続以外の収益機会を求めて

この間、接続サービスによる収益は増加しますが、2025年にIoTの収益機会全体で占める割合はわずか5パーセントのため、市場価値のシェア拡大を目指す通信事業者が自社の能力を接続サービス以外に拡大する必要性が示されています。すでに多数の通信事業者が、IoTに特化した事業部門やサービスを立ち上げ、こうした課題に対応しています。

その一方、プラットフォーム、アプリケーション、サービスの分野がIoTの収益全体で占める割合は増え続け、2025年には全体の3分の2(68パーセント)を占める見通しです。このカテゴリーは、プラットフォーム、アプリケーションサービス、クラウド、データ分析、セキュリティーなど、複数のIoT分野を網羅します。2025年までに、システム統合、マネージドサービス、コンサルティングを含むIoT専門サービスが、IoT収益全体の残り27パーセントを占めるでしょう。

産業IoTが接続件数の成長を後押し

GSMAインテリジェンスは、世界のIoT接続件数(セルラーおよび非セルラー)の合計が、2016年の63億件から2025年には計252億件に達すると予測しています。その時点で産業分野、すなわち企業や垂直分野に特化したアプリケーションで採用されるIoTソリューションが、接続総数の半分以上(138億件)を占める一方、消費者分野におけるIoT接続件数は、スマートホーム市場の発展がけん引し、114億件に達する見通しです。

GSMAインテリジェンスの責任者を務めるPeter Jarichは、次のように語っています。「IoTの収益機会全体で、接続性が占める割合がほんのわずかになることは、周知の事実です。当社のIoT接続に関するデータを、この重要な新しいデータセットとIoT収益に関する分析情報で補完すれば、通信事業者、ベンダー、インテグレーター、そしてIoTエコシステムの関係者は、どこに市場機会があるのか、包括的で現実的な視点を得られるでしょう。」

IoT接続と収益に関する予測は、GSMAインテリジェンスのプラットフォームで、フルサービスの購読者に提供しています。このデータセットは、2010~2025年における世界中の全地域について予測しています。以下の2つの付随報告書が、解説とさらなる洞察を提供しています。

「IoT:1兆億ドルの収益機会」(2018年5月)

「IoT:接続性とサービスの次なる波」(2018年3月)

-以上-

GSMAについて

GSMAは世界中のモバイル通信事業者を代表する団体で、モバイル事業約800社を結集しています。そのうち300社以上は携帯電話機および端末メーカー、ソフトウエア企業、機器プロバイダー、インターネット企業など、広範囲なモバイル・エコシステムを構成する企業であり、関連業界セクターの組織も参加しています。GSMAはモバイル・ワールド・コングレス、モバイル・ワールド・コングレス上海、GSMAモバイル・ワールド・コングレス・アメリカズ、モバイル360シリーズのカンファレンスなど、業界を主導するイベントの開催も行っています

詳細情報については、GSMAのウェブサイトwww.gsma.comをご覧ください。GSMAをツイッターでフォローしてください:@GSMA

1 IoTハードウエアによる収益は除きます(機器、モジュール、チップセット)。

2 有免許セルラーIoTは、セルラーM2M(2G/3G/4G/5G)およびモバイルIoT(NB-IoT/LTE-M)を指します。

3 GSMAインテリジェンスは、2025年までにアジア太平洋地域の収益が3860億ドル(世界合計の35%)、接続件数が110億件(世界合計の44%)に達すると予測しています。

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