福岡--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 国内において、これまで「HD-PLC」を搭載した機器や商品は、PLC専用アダプターや通信機器が中心でした。その理由として、国内の家電機器や住宅設備機器への搭載に対し、「電気用品の技術基準の解釈」などに関する課題がありました。そこで、この課題解決に向けた活動の末、この度2019年12月25日付で、経済産業省より「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈についての一部改正」が発令され、家電機器や住宅設備機器に「HD-PLC」を搭載することが可能となりました。
「HD-PLC」の特長は、無線に比べ、簡単な通信設定や高いセキュリティ強度、低消費電力などが上げられます。更に電力線や同軸・電話線など既設の線を流用することで、住宅やビル、工場などの屋内環境はもとより、屋外でも数キロ範囲をカバーできるネットワーク構築が可能となります。
また、「HD-PLC」は、次世代5G無線通信による高速かつ低遅延のアプリケーションのターゲットとは異なり、無線電波が届きにくい地下設備や遮蔽の多いビル空間や住宅での活用も期待されています。加えて5GやWi-Fi、Bluetoothといった無線技術と連携することで、更に安定したネットワーク構築に寄与するものとなります。
今回の改正により、今後「HD-PLC」が、据置型の家電機器に搭載されることにより、電源コンセントに挿すだけで家電ネットワークが容易に構築できるようになり、電気機器をつなぐ新たなソリューションとして期待が高まっています。
今回の改正に対し、HD-PLCアライアンスの三宅隆則会長は、『本改正を機に今後、「HD-PLC」が、IoT社会の重要技術として、家電や設備機器などに益々搭載されることを期待します。更には、「HD-PLC」搭載に向けたグローバルな普及連携活動を積極的に行ってまいります。』と述べています。
また、当アライアンス設立企業でもあるパナソニック株式会社の宮部義幸専務は、『当社が開発した第四世代の「HD-PLC」技術は、国際標準規格として、IoT PLC規格IEEE 1901aに認定されました。そして今回の改正によって、IoT時代の革新技術となることを期待しています。今後は、この成果を当社のさまざまな商品やソリューション事業に活用し、お客様への新たな価値提供に向け、同技術の更なる技術革新と普及促進に取組んでまいります。』 とメッセージを寄せています。
当アライアンスは、「HD-PLC」の電気用品へ活用の推進と搭載された機器の通信互換認証を実施すると共に認証環境の継続的な整備を取り組んでまいります。 『暮らし、産業、社会をつなぐIoTソリューション「HD-PLC」の更なる挑戦』を合言葉に、国際標準規格化への貢献と「HD-PLC」規格対応商品の普及推進に努めてまいります。
• 経済産業省通達内容:
電気用品安全法ページ トピックス
https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/topics.html#t4
電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈についての一部改正について 令和元年12月25日 電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈の一部を改正しました。
• 参考:パナソニック(株) プレスリリース内容
新技術実証制度(レギュラトリー・サンドボックス制度)を活用
国内初、高速電力線通信技術「HD-PLC」の家庭内機器組込みに向けた実証を開始
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2019/04/jn190405-1/jn190405-1.html