マサチューセッツ州ミルフォード--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- ウォーターズコーポレーション(NYSE:WAT)は、精肉や作物などの食品をほぼ瞬時にサンプルから直接測定と分類するための、ウォーターズの四重極飛行時間型(QTof)質量分析計を用いた新製品 LiveID™ ソフトウェアを発表しました。この新しいソフトウェアにより、iKnife™ サンプリング装置、Rapid Evaporative Ionization Mass Spectrometry (REIMS™、急速蒸発イオン化質量分析法) イオン源、および MassLynx® 質量分析用ソフトウェアを備えた Waters® Xevo® G2-XS QTofや SYNAPT® G2-Si 質量分析計で食品偽装を検出することができるようになります。Waters LiveID ソフトウェアは現在、世界中でご利用いただけます。
「時間的にも空間的にも必要とされる場所から切り離された食品サンプルに関する情報は効率的でなく、生産性を低下させます。当社は、可能な限り直感的、迅速、そして簡単にサンプルに関してリアルタイムの情報を得るプロセスを作るために LiveID ソフトウェアをデザインしました」と、ウォーターズコーポレーション Informatics Products 担当 Senior Director である Ronan O’Malley は述べています。
食品に事実と異なるラベルを貼り販売する食品偽装は、犯罪組織の資金源となり、消費者をだまし、食品生産者の評判と食品輸出に依存する経済の健全性を損なう有害な問題であり、その件数は増加しています。
近年、QTofが食品偽装の検出において有望な技術として浮上してきました。このアプリケーションのための利用を開拓した 1 人がクイーンズ大学ベルファスト Institute for Global Food Security の Director である Chris Elliott 教授です。「REIMS QTof テクノロジープラットホームは、私たちが食べる食品の信頼性や安全性に影響を及ぼす複数の問題を同時に検出するそのスピードと能力から、食品の真正性検査に大変革をもたらす可能性を秘めています。私は、食品業界にとってこれほど役立つ技術開発を他に知りません。」
LiveID ソフトウェアで実現する質量分析は、イムノアッセイや PCR のような従来の技術よりも速く、数秒で確定的結果を得ることができます。iKnife サンプリングおよび REIMS を使えば、通常、サンプルの前処理や分離は不要です。携帯型の iKnife サンプリング装置を動物や植物の組織、その他バターなど加工食品のサンプルと接触させると、化合物特有の分子を含んだ煙が発生し、これらの分子は REIMS イオン源へと導かれ、そこでイオン化され、質量分析計へと送られて検出されます。続いて、LiveID ソフトウェアが非常に短時間でサンプルの分子プロファイルまたは化学的フィンガープリントを作成し、ユーザーが作成した参照フィンガープリントのデータベースと比較し、サンプルを多数のサンプルタイプまたはグループの 1 つに分類します。
ウォーターズは 2015 年、自社製 QTof 質量分析計に iKnife サンプリングテクノロジーと REIMS
テクノロジーを導入しました。それ以降、ウォーターズは質量分析計を用いたリアルタイムでの判断を簡便にし、このテクノロジーの可能性を試してみたい研究者にも利用しやすくするために
REIMS イオン源のデザインを進化させてきました。
ウォーターズの LiveID ソフトウェアに関する詳細情報は、www.waters.com/liveid
をご覧ください。
ウォーターズコーポレーションについて(www.waters.com)
ウォーターズコーポレーション(NYSE:WAT)は、分析機器を専門とした世界をリードする会社であり、60年近くにわたりライフサイエンス、材料科学、および食品科学に役立つクロマトグラフィー、質量分析、および熱分析のイノベーションを開拓し続けています。世界中で約7,000名の従業員を擁するウォーターズは、15の製造施設を含め31カ国に支社を構え、100を超える国々で製品を販売しています。
Waters、Xevo、iKnife、REIMS、MassLynx、SYNAPT、LiveID および The Science of What's Possible は ウォーターズコーポレーションの商標または登録商標です。