浜松ホトニクスが科学計測用CMOSカメラ「ORCA-Flash4.0 V2」の感度(量子効率)を大幅に向上

量子効率を大幅に向上したことにより、より微弱な蛍光領域の撮影と、
これまで以上に励起光パワーを軽減して細胞への負担を少なくした撮像が可能になりました。

浜松--()--(ビジネスワイヤ) -- 浜松ホトニクス株式会社(東証:6965)は、発売以来、多くの研究者を満足させてきた科学計測用のデジタルCMOSカメラORCA-Flash4.0 V2をイメージセンサチップから再構築し、量子効率を大幅に向上(従来品に比べ10 %以上向上:600 nm時)、10月1日から受注を開始し、国内外のライフサイエンス分野、半導体などインダストリー分野の研究者、検査メーカーなどに販売していきます。

9/13(日)から開催される第53回日本生物物理学会年会附設展示会(金沢大学 角間キャンパス  自然科学本館)に出展いたします。また、この展示会では2波長計測(2波長の蛍光画像を1画面で同時計測)に最適なORCA-Flash4.0 LT デジタルCMOSカメラ(今秋リリース予定)も出展いたします。

これまで、ライフサイエンスをはじめとする顕微鏡下での蛍光観察では、撮影対象に合わせてデジタルCCDカメラ、科学計測用CMOSカメラ、EM-CCDカメラ(高感度カメラ)等が用いられてきました。一般に微弱な(暗い)蛍光観察には、EM-CCDカメラを使用し、それ以外の蛍光観察全般には、デジタルCCDカメラ、科学計測用CMOSカメラを使用してきました。特に近年、比較的明るい蛍光観察では、トータル性能で優れた科学計測用CMOSカメラが多く用いられています。

ORCA-Flash4.0 V2は、感度、解像度、読み出し速度、ノイズ特性、ダイナミックレンジ等、そのどれもが優れた性能を実現し高感度で安定した観察を実現したことで、今までEM-CCDカメラでしか観察できなかった暗い蛍光観察にもお使いいただけるようになりました。このたび、イメージセンサから新しくして再構築したことで量子効率を大幅に(従来カメラと比較10 %以上)向上。極微弱な蛍光から明るい蛍光まで幅広い領域の蛍光観察に対応します。量子効率を向上したことで、これまで以上に励起光パワーを軽減して細胞などのサンプルに対する低光毒性を実現でき、より長時間のライブセルイメージングが期待できます。

ORCA-Flash4.0 V2は、広い光量レベルを1台でカバー可能であるにも関わらず、EM-CCDカメラの約1/2の低価格を実現したコストパフォーマンスに優れたカメラです。ライフサイエンス分野をはじめ、半導体観察・検査、X線シンチレータの読み出し等幅広い分野でお使いいただけます。

高感度
波長600 nmにおいて80 %の高い量子効率を実現(従来品に比べ10 %以上向上)しています。暗い蛍光観察において、EM-CCDカメラは電子増倍する過程で発生するエクセスノイズ(過剰雑音)により増倍にばらつきが出てくるのに対し、ORCA-Flash4.0 V2は、高感度・低ノイズかつ安定した画像取得が可能です。

低読み出しノイズ
ORCA-Flash4.0 V2は、オンチップCDS回路の採用、カラムA/Dによる1ライン並列読み出しにより、高速読み出しと0.8 electronsの低読み出しノイズを両立しました。また、暗電流特性にも優れ、0.02 electrons/pixel/s(センサ温度 -20 ℃時)と十分に低く抑えられています。

高解像度・高速読み出し
400万画素(2048(H)×2048(V))の高解像度でありながら、100 フレーム/秒(全画素)の高速読み出しを実現しました。また、サブアレイ読み出しを用いることで読み出しノイズ特性を犠牲にすることなく、最速25 655 フレーム/秒(2048(H)×8(V))までの高速化が可能です。

広い観察視野
ORCA-Flash4.0 V2は、従来の蛍光観察用デジタルCCDカメラ(2/3型、130万画素)の約3倍、EM-CCDカメラ(512×512画素)の約2.5倍の広い観察視野を実現しました。一度に多くの細胞や現象を観察でき、高感度・高速読み出しの特長と合わせ、実験・観測のスループットを向上します。

価格:

  • 標準構成:1,800,000円(税抜) / 1,944,000円(税込)
    (構成品:カメラヘッド、ACアダプタ)
  • デジタルCMOSカメラセット:2,270,000円(税抜) / 2,451,600円(税込)
    (構成品:カメラヘッド、ACアダプタ、画像入力ボード、デジタルインターフェースケーブル(2本)、画像取得用ソフトウエア)

発売予定:2015年10月1日

販売目標:1000台/1年目、1500台/3年目

・web該当ページURL: http://www.hamamatsu.com/jp/ja/C11440-22CU.html

【浜松ホトニクス】
浜松ホトニクスは、光の技術集団として、光の基礎研究と各種光関連製品の開発・製造・販売を行っています。
代表的な取り扱い製品として、光電子増倍管やフォトダイオードをはじめとする光検出器、レーザやLEDをはじめとする光源、そして光検出器をキーコンポーネントとしたカメラや画像解析装置・光計測装置などがあります。また、光の本質に迫る研究に加え、光技術の産業応用に様々な視点から取り組んでいます。

Contacts

【お問い合わせ先】
浜松ホトニクス株式会社
システム営業推進部 (担当:藤原 将伸、晝馬 亨、杉下 財)
TEL: 053-431-0150
FAX: 053-433-8031
E-mail: sales@sys.hpk.co.jp

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