ボストン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- ストラテジア製薬は、 富士フイルムの子会社 FUJI FILM Pharmaceuticals U.S.A., Inc. (FPHU) の主要な戦略的グローバル医薬品開発プロバイダーとして、進行性がんの患者さんを対象とした放射免疫療法治療薬FF-21101の第1相臨床試験を米国にて開始しました。この臨床試験は、ヴィベック・サビア医師(Vivek Subbiah, MD)が治験責任医師となり、テキサス州立大学・MDアンダーソンがんセンター(MDアンダーソン)で実施されています。サビア医師は、MDアンダーソン治験薬部の助教授であり、分子標的放射免疫療法治療薬の第1相臨床試験専門家として活躍しています。
P-カドヘリン(P-cadherin)は、肺がん、膵臓がん、大腸がんを含む様々な癌に過剰発現され、腫瘍増殖と癌進行に関与している膜タンパク質です。放射免疫療法治療薬FF-21101(90Y)は、P-カドヘリンに対するモノクロ—ナル抗体に放射性同位元素であるイットリウム90(Yttrium-90)を結合させた抗体薬剤です。P−カドヘリン抗体だけを用いる治療方法と比較すると、FF-21101(90Y)は放射性核種と結合していることにより、P−カドヘリンが発現している固形がんに対する制癌効果がさらに高いと期待されています。
テキサス州立大学・MDアンダーソンがんセンターは、世界最高峰のがんセンターの一つで、毎年一万人を越す患者さんが臨床試験に参加し、その従業員はおよそ二万人にのぼります。ストラテジア製薬はMDアンダーソンと戦略的提携契約を結ぶことで、その世界最高レベルの臨床機関と協働し、第1相臨床試験において、がん患者さんへの安全性と初期的な臨床POC(Proof of Concept)を早期に確立しようとしています。
「放射免疫療法剤は、治験研究としては比較的新しく、ゼヴァリン(Zevalin®)とベキサール(Bexxar®)のようなCD20をターゲットとした血液がん治療薬として成功しています。今回、富士フイルムは固形がん細胞表面マーカーをターゲットとした放射性核種と結合させた更に新しい治験薬を開発しようとしています。放射性核種とターゲットがん治療を組み合わせることは、それぞれの治療法のみを利用するより効果があると期待されており、今回の臨床開発は、進行性固形がんのための抗体-放射性核種複合治療における重要なステップです。」とストラテジア製薬最高業務執行責任者であるリンダ・パラディソ博士は語っています。
ストラテジア製薬 (Strategia Therapeutic, Inc.) について
ストラテジア製薬は、米国ボストンに本社とヒューストンに医薬研究開発センターを持つ、次世代のグローバル医薬開発を実現していく総合医薬研究開発会社です。新薬開発プロジェクト毎に、世界中から最高峰の専門家を集めてそのプロジェクトに最適なチームを結成し、より成功確率の高い新薬開発を実現し、患者さんが必要な薬を一日も早くより安価でお届けすることを目指しています。