全米屈指のビジネススクールで博士論文を準備中のEugene Soltes氏は、同校教授らと緊密に協力して、ウォール・ストリート・ジャーナル、トムソン・ロイター、ダウジョーンズ・ニュースワイヤーズ、ビジネスワイヤといった一流のビジネス・メディアや市場動向ニュース配信会社の上級編集者や幹部等にインタビューを行い、包括的な研究プロジェクトをまとめ上げました。
「投資家の間に情報が広がると、そのニュースに気づく投資家の数も増えるわけですから。その結果、企業ニュースの広がりは情報の非対象性を矯正する(その結果として企業の売買スプレッドが縮小する)との仮説が成り立つと思うのです。」
Soltes氏は公正開示規則(レギュレーションFD)後の時期に焦点を絞り、2001年1月1日から2006年12月までの930万に及ぶ記事を分析しました。それは、開示関連の研究でこれまで示されてきた調査パラメータをはるかに超えるものです。
「ニュースが広まれば広まるほど、売買スプレッドは狭まり、株式の売買高は増加し、企業固有のボラティリティは低くなることがわかりました。情報と言うものは、たとえ公開されたものであっても、その広がり方がかなり重要であると思われます」とSoltes氏は結論付けています。
開示の頻度が高まると上場株式の流動性が上昇するという研究成果は既に発表されていましたが、Soltes氏の知見はこの結果に沿うものです。
「企業のニュースが広まるほど、以前にはその企業をよく知らなかった投資家の関心を引くため、投資家層の幅が広がりやすくなります」とSoltes氏は見ています。「投資家の間に情報が広がると、そのニュースに気づく投資家の数も増えるわけですから。その結果、企業ニュースの広がりは情報の非対象性を矯正する(その結果として企業の売買スプレッドが縮小する)との仮説が成り立つと思うのです。」
スプレッドの広い企業ほど資本コストが高いという以前の研究を引きながら、Soltes氏は次のように述べています。「ということは、情報拡大による取引コストの減少もまた、資本コストの低下に貢献するかもしれません」。
Soltes氏は、金融メディアと戦略的情報開示を専門とするシカゴ大学ビジネススクールの博士号候補者です。シカゴ大学で研究を始める以前に、ハーバード大学で経済学の学士と統計学の修士を取得しました。本研究は、シカゴ大学ビジネススクールとCharles T. Horngrenフェローシップ(研究奨励制度)からの資金助成を受けています。
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