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尿道狭窄症に対する細胞治療:江戸川病院におけるBEES-HAUSの臨床応用についてIMORU国際学会で堀口明男医師が報告

ジーエヌコーポレーションによるインドから日本への技術提供

東京--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 尿道狭窄症は、あらゆる年齢の男性に影響を及ぼす疾患であり、特に55歳以上の発症率が高いのが特徴です。広く行われている内視鏡的治療は再狭窄を繰り返す傾向があり、何らかの技術付加が求められてきました。防衛医科大学校病院の堀口明男医師は、体外で培養された自己口腔粘膜細胞を移植する方法(BEES-HAUS)を用いて、江戸川病院で日本の再生医療法に則った初の臨床移植を行い、ドイツ・ハンブルクで開催された国際泌尿器再建会議(IMORU)で報告しました。BEES-HAUS療法の安全性と臨床効果については、2018年にインドのSuryaprakash医師が報告しており、これを踏まえて、ジーエヌコーポレーションがインドから日本への技術提供を行ったものです。

尿道粘膜は繊細な組織であり、損傷を受けると炎症や線維化が生じて狭窄を引き起こします。原因は特発性が大半を占めますが、前立腺がんの放射線治療、外傷、感染症も発症要因となります。初期段階では内視鏡による拡張術や尿道切開術が行われますが、再狭窄が多く、排尿困難、性機能障害、不妊症などの症状を引き起こします。介入を繰り返すことで病変部が長くなり、やがて口腔組織を用いた尿道形成術が必要になります。この手術では口腔から採取した大きな組織片を移植片として使用するため、患者負担が大きくなります。一方、BEES-HAUS療法では、口腔粘膜の小さな組織から採取した細胞を培養し、損傷した尿道上皮を覆って置き換えるよう移植します。この手法は、臨床および前臨床研究により、狭窄した尿道の治癒と再発の防止につながると考えられています。BEES-HAUSの技術は、IGF-1を分泌してパラクライン治癒効果をもたらす2D培養の線維芽細胞様細胞と、3D熱可逆性ゲル化ポリマー培養の粘膜細胞とのハイブリッドな組み合わせを使用しており、上皮の完全性を回復させる再生医療の分野では初の快挙であると考えられます。堀口医師によると、BEES-HAUS療法は、臨床研究での検証を経た後、より早期の狭窄段階でも推奨される可能性があるということです。

インドと日本のチームは、協力して組織工学手順上皮表面への細胞の移植ナノポリマーによる組織輸送カクテルを使用した病院からラボへの口腔組織の輸送及び採取細胞の病院への輸送を標準化し、BEES-HAUS療法を確立しました。

ジーエヌコーポレーションは、2008年から行われていたインド・タミルナドゥ州チェンナイにある日印再生医療センター(NCRM)との学際的研究を基に、臨床的な解決策を導き出し、日本の江戸川病院への技術提供に成功しました。現在、モーリシャスのSoulsynergyと覚書を締結し、現地での尿道狭窄症角膜再生AIET(癌免疫細胞治療)などの細胞治療の普及に力を入れています。モーリシャスが将来的にアフリカ大陸とインド洋沿岸諸国における医療技術、及びメディカル・ツーリズムのハブとなるよう、サポートしていきたいと考えています。

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