MSCI、投資家が気候リスクのエクスポージャーを評価できるソリューションを開始

  • 気候変動が企業バリュエーションに与える影響を測定するツール

ニューヨーク--()--(ビジネスワイヤ) -- 世界の投資コミュニティーに重要な判断支援ツールとサービスを提供する大手企業のMSCI(NYSE:MSCI)は本日、投資家が気候関連のリスクのエクスポージャーと機会を評価できるソリューションを開始しました。

MSCI ESGリサーチが提供するMSCI気候バリュー・アット・リスク(気候VaR)は、将来を見通したリターン・ベースのバリュエーション評価を提供し、気候変動が企業のバリュエーションに及ぼし得る影響を測定できるようにします。このツールにより、資産運用会社、銀行、資産所有者、保険会社を含む金融機関は、気候変動に起因する最悪の影響によりリスクを被る可能性のある資産を特定すると同時に、銘柄固有のモデリングにより、革新的な低炭素投資の機会を特定することができます。

このツールは、潜在的に圧力のかかった投資ポートフォリオの市場評価と値下がりリスクに関する知見を提示し、気候関連コストからバリュエーションへの潜在的影響を導出します。このツールは1万社を超える企業を対象とし、関連するすべての株式と社債を評価して分析します。

枠組みは、G20金融安定理事会の気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に密接に整合しており、規制要件がますます厳しくなる中で報告の強化を求める投資家を支援します。

MSCIのESG責任者のレミー・ブリアンは次のように述べています。「気候変動に対する世界の姿勢は、低炭素経済への移行を促進する環境、社会、ガバナンスにおける大きな変化により、急速に進化しています。この転換点に達する中で、投資家は行動を起こし、急を要する気候変動の現実に自ら対処したいと公に表明しています。また、投資業界の他の人々にもそうするよう促しています。そのため、気候リスクの管理は、気候変動の影響を測定して気候リスクに強いポートフォリオを構築する能力と共に、投資プロセスにおいてますます重要な要素となっています。」

「これまで投資家には、気候変動が自身のポートフォリオに及ぼす過渡的または物理的なリスクや経済的影響を測定するツールがありませんでした。MSCI気候VaRの立ち上げは、ポートフォリオにESGの問題を取り込みたいという重要な投資家の要求をサポートするソリューションを作るというMSCIの取り組みの成果です。当社は2019年にカーボン・デルタを買収しました。これにより、MSCI気候VaRでは、MSCI ESGリサーチの業界をリードするESGリスク管理機能と、気候変動シナリオ分析におけるカーボン・デルタの専門知識が統合されました。」

気候関連リスクのあらゆる側面に対応

MSCI気候VaRには、投資家向けの4つの主要なアプリケーションがあります。

  • ポリシー移行シナリオ:ポリシー・シナリオは、今世紀末までの期間に関して将来のポリシー・コストを集計します。MSCIのモデルは、気候政策の見通しと将来の排出削減価格見積もりを企業データに重ね合わせることにより、現在および今後の気候政策が企業にどのような影響を与えるかを提示します。
  • イノベーション移行シナリオ:低炭素技術シナリオは、企業固有の特許データに基づいており、低炭素経済に移行するために企業が行っている戦略的投資に関する知見を提示します。
  • ポートフォリオ温暖化ポテンシャル:温暖化ポテンシャルの手法では、気候変動に対する企業活動の寄与度を計算し、現在の企業の活動に沿った将来の気温を示す正確な気温値を提示します。
  • 物理的リスクと機会:物理的シナリオは、極端な暑さ、寒さ、洪水のリスクなどのいくつかの極端な気象災害に関連する影響と経済的リスクを評価します。

投資家向けの実用的洞察

MSCI気候VaRは、洪水などの重大な気象災害に関連する物理的リスクに関するさまざまな知見を提供します。

MSCI ESGリサーチは、60万個以上の地理的参照資産で構成されるMSCIのアセット・ロケーション・データベースを活用し、金融モデリングにより、資産の損傷や事業の中断に関連する財務リスクを評価することができます。これにより、コストを個々の企業に帰属させ、これをMSCIの気候VaRメトリックの計算に反映します。

分析によると、MSCI ACWI指数の構成銘柄が所有する世界の施設の約7%が沿岸洪水リスクの脅威にさらされており、指数構成銘柄の約62%が洪水が起こりやすい地域に少なくとも1つの施設を有しています。このことから、投資家がこのようなリスクを考慮し、この情報を投資の意思決定に盛り込むことが重要であることは明らかです。

また、アジアは、施設数と企業施設の潜在的損害レベルにおいて沿岸洪水リスクが最も高い地域です。アジアでリスクのある施設は6257施設あり、現在から2050年までに2兆2500億米ドルの収益がリスク1にさらされています。

欧州連合は沿岸洪水のリスクのある施設の数が2番目に多く(2270施設)、米国では、5410億米ドルの収益がリスクにさらされています。MSCI気候VaRによると、沿岸の保護と適応策に大規模な投資が行わなければ、2050年までにリスクのある世界の資産の半分以上が維持できなくなる可能性があります。

気候リスク研究開発責任者のオリバー・マーチャンドは、さらに次のように述べています。「洪水リスク分析は、気候VaRが提供できる強力な洞察の一例に過ぎません。気候VaRにより、投資意思決定プロセスにおいて気候変動リスクを特定して統合することができます。」

MSCI気候VaRは、気候変動リスク分析およびツールの開発拠点であるチューリヒのMSCIの気候リスク・センターが開発しました。センターの目的は、世界各地の先進的な学術機関や研究組織との間に強力なパートナーシップを築いて金融リスク分析のために気候科学の活用を前進させることであり、カーボン・デルタが既に育ててきた関係が活用されます。

MSCIは、2019年10月にカーボン・デルタを買収したことを発表しました。詳細情報については、msci.comをご覧ください。

MSCI ESGリサーチの製品とサービス

MSCI ESGリサーチの製品とサービスはMSCI ESGリサーチが提供し、環境・社会・ガバナンスに関係するビジネス慣行の詳細な調査、格付け、分析を世界の企業に提供します。MSCI ESGリサーチによるESG格付け、データ、分析は、MSCI ESG指数の構築にも使用されています。MSCI ESGリサーチは、1940年投資顧問法に基づく登録投資顧問会社であり、MSCIの子会社です。

MSCIについて

MSCIは世界の投資コミュニティーに重要な投資判断支援ツールとサービスを提供する大手企業です。45年以上にわたるリサーチ、データ、テクノロジーの専門知識を有する当社は、クライアントがリスクとリターンの重要な推進要因を理解して分析し、自信を持ってより効果的なポートフォリオを構築できるようにすることで、投資判断を向上させます。当社は業界をリードするリサーチ強化ソリューションを構築し、クライアントはこれを用いて投資プロセス全体を把握し、透明性を高めることができます。詳細は、www.msci.comをご覧ください。

本リリースに含まれる情報は、MSCI ESGリサーチの書面による事前の許可なしに、全部または一部を複製または再配布することはできません。この情報は、他のデータの検証や修正、二次著作物の作成、指数、リスク・モデル、分析情報の作成、あるいは証券、ポートフォリオ、金融商品や他の投資商品の発行、提供、スポンサリング、管理または販売に関連して使用することはできません。過去のデータと分析は、将来のパフォーマンス、分析、予想または予測を示唆あるいは保証するものと見なしてはなりません。MSCI ESGリサーチは、MSCI Inc.の子会社であり、1940年投資顧問業法に基づく登録投資顧問会社であるMSCI ESGリサーチLLCが提供しています。MSCI ESG指数または他の商品で使用される資料を含むMSCI ESGリサーチの資料は、米国証券取引委員会または他の規制当局に提出されておらず、これらの承認を受けていません。本情報、MSCI指数、その他の商品やサービスはいずれも、証券、金融商品、製品またはトレーディング戦略の売買の申し出、または販促や推奨に当たるものではありません。また、本情報は、いかなる投資判断を行う(あるいは行わない)ことの投資助言や推奨に当たるものではなく、そのようなものとして信頼することはできません。本情報は「現状のまま」提供されており、本情報の利用者は、本情報を利用または利用を許可する場合のすべてのリスクを負うものとします。MSCIもしくはその子会社またはその直接・間接的サプライヤー、本情報の作成または編集に関与する第三者(それぞれ情報提供者)は、いずれも一切の保証や表明をするものではありません。法律で認められる最大限の範囲で、各情報提供者はここに、商品適格性や特定目的への適合性の保証を含め、すべての黙示的保証を明確に否認します。前記のいずれの規定も損なうことなく、また法律が認める最大限の範囲で、情報提供者は、損害の可能性について通知を受けた場合でも、いかなる場合も本情報に関して、直接的、間接的、特別、懲罰的、結果的(遺失利益を含む)あるいは他の損害に対して責任を負うものではありません。この記述は、適用法により除外または制限できない責任を除外または制限するものではありません。個人情報告知:MSCI ESGリサーチが役員および取締役に関する個人情報をどのように収集して使用しているかについては、当社の個人情報告知(https://www.msci.com/privacy-pledge)をご覧ください。

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1当社では、リスクのある収益とは、現在の企業収益のうち、特定の極端な天候現象や緩やかな気候変動の影響を受ける施設に起因する収益の割合と定義しています。収益の配分では、国ごとの世界的内訳を用いて、国の収益を資産の置き場所にマッピングしています。

1 MSCI ESGリサーチLLC提供のESGデータ

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