世界の機関投資家による不動産への目標配分が平均して10%を超えることをホーズ・ワイル&アソシエイツとコーネル大学が確認

- 配分は増加を続けているが、不動産ポートフォリオの平均的投資パフォーマンスは減速 -

- アジア太平洋の機関投資家が平均して最高水準の年間リターンを上げ(2016年、9.3%)、アメリカ大陸の機関投資家がそれに続く(8.7%) -

ニューヨーク--()--(ビジネスワイヤ) -- 不動産資産クラスは、機関投資家の資本配分の中で拡大を続けています。実際、ホーズ・ワイル&アソシエイツとコーネル大学による第5回年次機関投資家不動産配分モニターによれば、2017年には、この点で重要な節目が達成されました。今年の調査では、世界の機関投資家の不動産への平均配分が10%の節目を超えたことが初めて明らかになりました。

本日公表されたこの報告書の全文は、こちらでダウンロード可能です:www.hodesweill.com/research

「配分モニター」調査では、不動産への目標配分の平均は2017年に平均して10.1%に増加しました。これは、2016年の9.9%や調査が初めて行われた2013年の8.9%を上回っています。過去5年間において、機関投資家のポートフォリオでは、投資額ベースで不動産へのエクスポージャーが8.5%から9.1%に上昇してきました。このことは、不動産ポートフォリオの総額がおよそ5000億ドル増加したことを意味しています。これは、資産価値の上昇と新規投資の両方によるものです。

ホーズ・ワイル&アソシエイツのマネジングパートナーのDouglas Weillは、このように語っています。「不動産がポートフォリオの重要な分散要素であること、安定した収益源となること、インフレに対するヘッジとなることは、時間をかけて実証されてきました。したがって、この戦略的資産クラスに対する世界の機関投資家のポートフォリオの目標配分が現在10%を超えるようになったことは、驚きではありません。」

不動産に対する目標配分は着実に増加してきましたが、本報告では、目標配分の増加ペースが鈍化していることが明らかになりました。調査対象となった機関投資家のうち、今後12カ月間に目標配分を増加させると予想しているところは約22%であり、これは2016年の30%を下回っています。それだけでなく、目標配分の増加ペースは、2013年以後は平均して0.3%から0.4%でしたが、2017年は0.2%に低下しました。

ワイルは、さらに次のように述べています。「10%の節目を超えたことは重大な事態ですが、この業界がここ数年間見てきた不動産への配分の着実な増加は、近いうちに減速する流れにあるように見えます。これは主として投資家の信頼感が低下していることが原因であり、この流れは、本調査を開始した時からだんだん強くなっています。しかし、不動産に対する機関投資家の資本配分についての長期見通しの方向は、この資産クラスに多数の利点があることを考えれば、今後もプラスが続くでしょう。」

本報告では、多数の要因が作用して不動産に対する機関投資家の信頼感が前年比で大きく低下したことが指摘されています。本調査の「確信度指数」は、投資機会としての不動産へのリスク・リターンの観点から見た機関投資家の見解を測定するものですが、この指数は、過去12カ月間に5.4から4.9に低下しました。機関投資家は、懸念要因として、高すぎるバリュエーション、地政学的不安感、利上げの可能性、世界の資本市場のボラティリティを挙げています。

機関投資家の信頼感の低下を反映して、本報告では、ポートフォリオの投資額が依然として目標配分を約1%下回っていることが明らかになりました。リターンの高い付加価値戦略が機関投資家に強く好まれていますが、調査対象となった機関投資家の60%は、ディフェンシブな債券やプライベート・クレジット戦略への意欲を高めていることを示唆しました。

投資ビークルに関しては、クローズドエンドのファンドが機関投資家に最も好まれ、次がオープンエンドのファンドでした。さらに、機関投資家の31%は、環境・社会・ガバナンス(ESG)要因が自社の投資意思決定に影響を及ぼしていると報告しています。

世界的には、機関投資家の不動産ポートフォリオは、2016年に平均して8.6%の年間リターンを生み出しましたが、これは2015年の11.0%を下回っています。しかし、投資リターンは目標リターンを0.2ポイント超過しており、不動産の世界的なリターン指数を引き続き大きく上回っています。過去5年間の平均年間投資リターンは、10.4%でした。アジア太平洋地域の機関投資家が平均して最高水準の年間リターンを上げ(2016年、9.3%)、アメリカ大陸の機関投資家がそれに続きました(8.7%)。

コーネル大学の不動産ベーカー・プログラム・ディレクターのDustin Jonesは、次のようにコメントしています。「『配分モニター』は、機関投資家が不動産に資本を配分する手法、場所、理由について、比類のない視点を提供しています。機関投資家が戦略に対するポートフォリオ配分の構築や同等資産とのリターン比較を行う場合や、投資運用会社が事業計画や商品開発を行う場合に貴重なツールになることが立証されています。」

「機関投資家不動産配分モニター」には、28カ国244社の機関投資家から集められたリサーチが含まれています。各機関投資家を合わせた運用資産高は11兆5000億米ドルを超え、ポートフォリオでの不動産投資の総額は約1兆1000億米ドルです。

ホーズ・ワイル&アソシエイツについて

ホーズ・ワイル&アソシエイツは、投資およびファンド運用業界に重点を置く不動産アドバイザリー専門企業です*。当社は、ニューヨーク、香港、ロンドンにオフィスを置いています。2009年に設立されたホーズ・ワイルは、ファンド、取引、共同投資、分離勘定のための機関投資家資本の調達、M&A、戦略、事業再編のアドバイザリー・サービス、公正性およびバリュエーション分析を提供しています。詳細情報については、info@hodesweill.comにご連絡いただくか、www.hodesweill.comをご覧ください。

*規制資本市場および証券アドバイザリー・サービスは、米国ではすべて、SEC登録ブローカーディーラーでFINRAおよびSIPC会員のホーズ・ワイル・セキュリティーズによって、海外では米国以外のホーズ・ワイル関連会社によって提供されています。投資アドバイザリー・サービスはすべて、SEC登録投資顧問会社のHWキャピタル・アドバイザーズが提供しています。

コーネルの不動産ベーカー・プログラムについて

コーネルの不動産ベーカー・プログラムは、不動産専門研究修士課程を提供し、その包括的な大学院教育カリキュラムによって、不動産業界の次世代のリーダーを教育しています。コーネルは、不動産業界の1400人を超えるリーダーの広範なネットワークであるコーネル不動産カウンシルの本拠地であり、毎年コーネル不動産カンファレンスが開催されています。詳細情報については、https://baker.realestate.cornell.edu/をご覧ください。

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ICR on behalf of Hodes Weill
Jason Chudoba, 646-277-1249
Jason.chudoba@icrinc.com

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