大塚製薬と米国アリアド社、日本とアジア地域において 難治性白血病治療薬ポナチニブの共同開発・商業化の契約を締結

  • 大塚製薬は、日本を含むアジア10カ国・地域において、難治性の慢性骨髄性白血病とフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の新規の治療薬であるポナチニブの共同開発・商業化の権利を獲得
  • 大塚製薬は、アリアド社に契約一時金として77.5百万米ドル(約90億円)及び承認時マイルストーンを支払う

東京--()--(ビジネスワイヤ) -- 大塚製薬株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本太郎、以下「大塚製薬」)はアリアド・ファーマシューティカルズ・インク(本社:米国マサチューセッツ州、会長兼CEO  ハーベイ・J・バーガー、以下「アリアド社」)と、既承認のチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)に抵抗性または不耐容を示す慢性骨髄性白血病(CML)とフィラデルフィア染色体(Ph)*1陽性急性リンパ性白血病(Ph+ALL)の治療薬であるポナチニブ(海外商品名:Iclusig®、イクルーシグ)の日本・アジア*2における開発・商業化の権利を大塚製薬が取得することに合意し契約締結しましたのでお知らせいたします。

契約締結内容

大塚製薬は、日本・アジアにおいて、アリアド社からポナチニブの独占販売権を取得し、今後、ポナチニブの販促活動に注力していきます。大塚製薬は、アリアド社に契約一時金として77.5百万米ドル(約90億円)を支払い、日本での治療抵抗性のCMLとPh+ALLの承認時や追加適応症の承認時には大塚製薬がアリアド社にマイルストーンを支払います。

大塚製薬は、アリアド社と協力し治療抵抗性または不耐容を示すCMLとPh+ALLの承認申請を日本において2015年に行う予定です。承認後、大塚製薬は販売活動を行い、売上を計上します。アリアド社は承認された場合の適応症の売上配分を受け取ります。

アリアド社は、日本における現在進行中の臨床試験を完了まで負担し、大塚製薬は、日本・アジアでのポナチニブ追加臨床試験の費用を負担します。アリアド社が日本を含むグローバル臨床試験実施する場合は、応分の負担を条件に参加できる権利を有します。

両社は、今後、開発・商業化委員会を設置しポナチニブの日本・アジアでの臨床開発、商業化計画を協議し遂行してまいります。 

*1 CML及びPh+ALLに見られる染色体異常。22番染色体と9番染色体間での転座によって、c-ablとbcrという遺伝子が融合し異常なタンパク質を生じることで造血幹細胞を無制限に増殖させ、白血病の原因となる。
*2  日本、インドネシア、マレーシア、中国(香港含む)、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、ベトナム

ポナチニブ(Ponatinib、Iclusig®、イクルーシグ)について

 ポナチニブは、アリアド社が創製した慢性骨髄性白血病(CML)やフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病 (Ph+ALL)に発現するBCR-ABL(異常なチロシンキナーゼ)に作用するチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)です。本剤は、コンピュータデザインに基づく医薬品設計によって、特にBCR-ABLに対して最適な阻害作用を示すようにデザインされています。本剤は、TKI治療を受けていない患者さんの野生型BCR-ABLだけでなく、従来のTKI治療中に発現し抵抗性を示すT315Iの変異に代表される変異型BCR-ABLにも効果を示します。

2012年12月に米国FDAで承認され、2013年7月に欧州でも承認を取得しています。

 大塚製薬代表取締役社長 岩本太郎は「治療困難と言われる遺伝子変異を持つ白血病に対して、アリアド社の高い創薬技術により創製された新規治療薬ポナチニブを日本とアジアの患者さんにお届けできることは大変重要で価値あることだと思います。大塚製薬は、この度の契約により血液がん領域の薬剤ポートフォリオを拡充し、診断から治療まで幅広い事業展開をしていくことで、未だ十分でない血液がん患者さんの生命に関わる治療向上を目指していきます」と述べています。

アリアド社の会長兼CEO  ハーベイ・J・バーガーは「この契約は、経験豊富な日本の製薬企業とともに日本・アジアで協力してポナチニブを開発・商業化する関係を構築するという、我々の戦略と一致しています。大塚製薬は、日本・アジアで血液がん事業を展開しており、これらの地域でポナチニブの商業化を成功させてくれるでしょう。過去何年にもわたって我々は日本の血液学の専門家と協力し承認のためのフェーズ1/2を実施してきています。大塚製薬とともにこのがん治療薬を新たな治療選択肢を必要とする難治性のフィラデルフィア染色体陽性白血病患者さんに届けてまいります」と述べています。

会社概要

アリアド・ファーマシューティカルズ・インク(ARIAD Pharmaceuticals, Inc.)

設立   1991年
代表者   会長兼CEO ハーベイ・J・バーガー
所在地   26 Landsdowne Street Cambridge, MA 02139-4234 United States
従業員数   約300名

アリアド・ファーマシューティカルズ・インク(ARIAD Pharmaceuticals, Inc.)は、米国マサチューセッツ州ケンブリッジとスイス・ローザンヌに本社を置き、革新的な医薬品でがん患者さんに貢献するために研究・開発・販売を行うグローバルなオンコロジー企業です。慢性・急性の白血病、肺がんなど治療困難ながんに対する新しい治療薬を創製することに注力しています。既存の抗がん剤に対する耐性を克服するべく、コンピュータ分子設計の手法を用いて低分子薬のデザインを行っています。

詳細な情報は、http://www.ariad.com またはツイッター(@ARIADPharm)でご覧ください。

大塚製薬株式会社 (Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd.)

設立   1964年8月10日
資本金   200億円
代表者   代表取締役社長 岩本太郎 (いわもと たろう)
本社所在地   〒101-8535 東京都千代田区神田司町2丁目9番地
従業員数   5,733名 (2014年3月31日現在)
事業内容   医薬品・臨床検査・医療機器・食料品・化粧品の製造、製造販売、販売、輸出並びに輸入

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Contacts

この件に関するお問い合わせは、下記にお願いします。
大塚製薬株式会社 広報部
TEL:03-6361-7379(直)  FAX:03-6717-1479
URL:http://www.otsuka.co.jp/

Release Summary

大塚製薬と米国アリアド社、日本とアジア地域において、難治性白血病治療薬ポナチニブの共同開発・商業化の契約を締結 大塚製薬は、日本を含むアジア10カ国・地域において、難治性の慢性骨髄性白血病とフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の新規の治療薬であるポナチニブの共同開発・商業化の権利をアリアド社から獲得

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