小惑星探査機「はやぶさ2」にパナソニックのリチウム一次電池が搭載

「はやぶさ2」に搭載されているBR系円筒形リチウム一次電池 (写真:ビジネスワイヤ)

大阪--()--(ビジネスワイヤ) -- 2014年12月3日に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ2」*に、パナソニックのリチウム一次電池が搭載されています。搭載されているのは、長期保存特性に優れた当社製のBR系**の円筒形リチウム一次電池3モデル(BR-A、BR-1/2AA、BR-C)で、2010年に帰還した「はやぶさ」に続いて採用されました。用途は、「はやぶさ」で使用されたのと同様に、小惑星の微粒子サンプルを収納し地球に送り届ける「再突入カプセル」の回収用ビーコン信号発信器の電源に加え、小惑星の内部物質を掘り起こすために人工クレータ(窪み)を作成する衝突装置、衝突装置が人工クレータを作る様子を撮影する分離カメラ、再突入カプセルの地球大気圏再突入時の飛行データ計測器の4つの装置の電源で、「はやぶさ2」の52億4,000万km、往復6年に及ぶミッションをサポートします。

▼パナソニックの電池について
http://panasonic.co.jp/ec/products/

「はやぶさ2」は、小惑星イトカワ(S型小惑星)の探査・微粒子サンプル採取に成功した「はやぶさ」の後継機。有機物や水が含まれると考えられているC型小惑星を探査し、微粒子サンプルを持ち帰ることをミッションとしています。新たな取り組みとして、「衝突装置」で人工的にクレータを作る機能が搭載され、小惑星表面だけでなく内部からの微粒子サンプル採取にもチャレンジします。

パナソニックのBR系円筒形リチウム一次電池は、「はやぶさ」の再突入カプセルの着地位置を知らせるビーコン信号発信にも使用され、打ち上げから7年超という長期間にわたる宇宙フライト後においても性能を維持し、2010年6月に帰還した際の回収作業を迅速に行うための一翼を担いました。BR系のリチウム一次電池は、正極にフッ化黒鉛を使用しており、長期保存特性と安全性に優れ、使用温度範囲が広く、自己放電は少ないという特長があります。オーストラリアの砂漠地帯に落下した「はやぶさ」のカプセル回収に寄与した高い信頼性で、「はやぶさ2」ではさらの多くの役割を担い、ミッションの遂行に貢献します。

*: 太陽系や地球、生命の起源と進化を解明するために、惑星を作った物質、惑星への成長過程を調べることが目的とする小惑星探査機です。今回は、鉱物の中に水・有機物が存在すると考えられている小惑星1999 JU3(C型小惑星)の地形・内部構造、重力他の化学観測と物質サンプルリターンを目指します。「はやぶさ2」は、2014年12月3日に打ち上げられ、2018年初夏頃に小惑星に到着、2019年年末頃に小惑星を出発し、2020年末に地球帰還の予定です。

**: 正極にフッ化黒鉛、負極にリチウムを用いた一次電池です。公称電圧が3Vと高く、優れた長期保存特性と幅広い使用温度範囲(-40℃~85℃)、高い信頼性を有しています。10年間無保守のガスメーターなど各種メーターの主電源・メモリーバックアップ電源、および、ETCやキーレスエントリーなどの車載機器にも用いられています。

【関連情報】
▼パナソニックの電池について
http://panasonic.co.jp/ec/products/
▼「はやぶさ2」について(JAXAホームページへリンク)
http://www.jaxa.jp/projects/sat/hayabusa2/
▼パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社
http://panasonic.co.jp/ais/

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パナソニック株式会社
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TEL: 06-6904-4732

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